7.62x54mmを使うスナイパーライフルです。
SVDM-2
SVDM-2の詳しい説明
実力は折り紙付きのスナイパーライフル。ゾーンではありふれた存在。手頃な価格で堅実な性能を提供してくれる。

SVDM-2は、7.62x54mm弾を使用するセミオート式のスナイパーライフルです。10発マガジンと4倍スコープを標準装備し、一発撃つたびにボルトを操作するM701スーパーなどと違って、そのまま次弾を撃てるのが強み。遠距離で外したときにもフォローしやすい、昔ながらの狙撃銃です。『S.T.A.L.K.E.R.』では初代『Shadow of Chernobyl』から登場している古参でもあります。新しい銃が大きく増えた『S.T.A.L.K.E.R. 2』でも、緑色のハンドガードと大きなPSO系スコープを見ると、やっぱりこれだよなあという感じがします。元ネタは、ソ連のSVDドラグノフです。
元ネタのSVDドラグノフ
SVDは、エフゲニー・ドラグノフ率いるチームが開発したソ連製の自動装填式ライフルです。ソ連軍が1958年に新しい自動装填式狙撃銃を求めて競作を始め、ドラグノフ案が採用。1963年にSVD、正式名称Snayperskaya Vintovka Dragunovaとして採用されました。実銃のSVDは7.62x54R弾を使用し、10発の着脱式マガジン、ショートストローク式ガスピストンと回転式ボルトを採用しています。標準的な照準器は4倍のPSO-1です。

この銃で面白いのが、最初から超長距離の一点狙撃だけを狙ったライフルではなかったことです。SVDには、歩兵部隊が通常のAKでは届きにくい距離まで正確に攻撃できるようにする役割がありました。おおむね600~800mまで歩兵分隊の有効射程を伸ばすための銃として説明されています。今でいうマークスマンライフルに近い立ち位置です。なので、ゲーム内でセミオートのままバンバン追撃できるのも、銃の性格としてはそこまでおかしくありません。
名前はSVDM-2。でも実銃のSVDMとは違う
ここは銃好きだと少し引っかかるところです。『S.T.A.L.K.E.R. 2』ではSVDM-2という名前ですが、3Dモデルは実在するSVDMではなく、樹脂製ストックとハンドガードを装備した後期型SVDに近いです。実銃としては、SVDそのものです。ゲームでも緑色の樹脂製家具、固定式のスケルトンストック、左側へオフセットされたPSO系スコープという、分かりやすいSVDの姿をしています。
というのも、現実にはSVDMという別の近代化型が存在します。実銃SVDMはSVDSをベースに、565mmの太い銃身、調整可能な折り畳みストック、上面のピカティニーレールなどを採用。1P88-4可変倍率スコープやバイポッド、サプレッサーにも対応しています。ゲームのSVDM-2とは姿が大きく違います。SVDM-2というゲーム内名称から現実のSVDMをモデルにした銃だと思うとズレます。この名前は初代からずっと使われており、シリーズ独自のSVD名称がそのまま『S.T.A.L.K.E.R. 2』まで残っています。ちなみに実銃SVDは初期型こそ木製ストックとハンドガードでしたが、後期生産では樹脂製へ変更されています。旧作の開発途中では木製SVDも作られており、『Shadow of Chernobyl』のメインメニューにはその名残も残っています。
旧三部作でもずっとSVDM-2
SVDM-2は、『Shadow of Chernobyl』『Clear Sky』『Call of Pripyat』の旧三部作すべてに登場しています。初代『Shadow of Chernobyl』では、主に赤い森やCNPPにいるモノリスのスナイパーが使用。ゲーム内の説明は、デューティーの熟練ストーカーがミュータント狩りに好む銃だという内容ですが、実際のNPC配置とは食い違っています。ゲームファイルにはFarshooterという固有SVDM-2も残っていますが、製品版では通常プレイで入手できません。
『Clear Sky』ではフリーダムとの関係が強くなり、フリーダム基地の狙撃兵が装備。フリーダムへ加入するとアショットから買え、専属の技術者ヤルに精度や反動の改造も頼めました。Gauss Rifleが登場しない作品なので、純粋な長距離用ライフルとしてSVDM-2を最後まで使った人も多いと思います。『Call of Pripyat』にも続投します。ただし連射速度は旧2作よりかなり抑えられ、1秒に1発まで下がっています。一方でザトン北西部のスタッシュから早い段階で拾えるほか、サイドクエスト「ワンショット」でも入手できます。そして、この作品でSVDM-2の固有版として登場したのがリンクス(Lynx)です。この名前は『S.T.A.L.K.E.R. 2』にも引き継がれています。
『S.T.A.L.K.E.R. 2』での性能
| 項目 | SVDM-2 |
|---|---|
| 使用弾薬 | 7.62x54mm |
| 装弾数 | 10発 |
| ダメージ | 70 |
| 貫通 | 2.0 |
| 重量 | 4.9kg |
SVDM-2は10発装填、重量4.9kg。ダメージ70、貫通2.0です。現在のゲームバージョンは2.0.6です。使用するのは7.62x54mm弾。現在は通常弾のLPS、徹甲弾B-32、高品質弾7N1が存在します。B-32は貫通が上がる代わりに武器の損傷が増え、7N1は弾道の平坦性が上がり、武器への損傷も少し抑えられています。長距離で使うなら7N1と相性がいいです。実銃でもSVD用に7N1狙撃弾が開発されているので、この点にも元ネタがあります。
ゲーム内のSVDM-2はボルトアクション式のM701スーパーほど一発に振った銃ではありません。その代わりセミオートなので、頭を外したときや複数の敵を続けて狙う場面では楽です。ただし反動は大きめ。一発目は気持ちよく当たるのですが、連続で撃つとスコープが大きく跳ねます。セミオートだからといって連打するより、一度照準を戻してから次を撃つ銃だと思ったほうが扱いやすいです。
スコープとサプレッサー
SVDM-2にはPSO系の4倍スコープが最初から付いており、取り外しや別スコープへの交換はできません。ここは実銃より少し窮屈です。現実のSVDはレシーバー側面のレールを使ってPSO-1などを着脱できますが、ゲームではスコープ込みで一つの武器として扱われています。もう一つの対応アタッチメントがスナイパーライフルサプレッサーです。これはSVDM-2とSVU-MK S-3に対応する東側7.62x54mm用サプレッサーです。現在は通常プレイでも入手できます。
アップデート履歴には注意点があります。発売当初からデータ自体は存在したものの、通常プレイでは入手できない時期がありました。2025年2~4月ごろまでは、データはあるが入手できない状態が続き、パッチ1.4以降にバーントフォレストなどの固定配置から実際に取得できるようになっています。「SVDM-2はアタッチメント非対応」という情報が残っている場合がありますが、これは古い情報です。
改造
技術者による改造では、照準中の揺れやエイム速度、反動からの復帰、耐久性、弾速、射程、距離による威力低下などを改善できます。特にSVDM-2は元から命中精度そのものには困りにくいので、使っていて気になりやすいのは照準の揺れと反動、それから遠距離での威力低下です。この辺を伸ばすと扱いやすさが大きく変わります。現行の改造ツリーにはレーザーデジグネーターやフラッシュサプレッサーもあります。一部の改造は排他なので、全部を同時に取れるわけではありません。
現実のSVDより、ゲーム側のカスタム自由度は低いです。実銃では10発マガジンだけでなく、SVD系と互換性のある大容量マガジンも存在します。しかし『S.T.A.L.K.E.R. 2』のSVDM-2には拡張マガジンがなく、同じ7.62x54mmを使うSVU-MK S-3の大容量マガジンも装着できません。ここは惜しいところです。SVDに20発マガジンを付けて、少し重たいマークスマンライフルとして振り回してみたかったです。
入手方法
序盤から取れてしまうのが特徴です。レッサーゾーン北部の北検問所にいるレシーがSVDM-2を持っています。倒せばそのまま奪えるため、本格的なスナイパーライフルとしてはかなり早い段階で入手できます。ただし、レシーから落ちる個体は耐久値が低い場合があり、修理代も考える必要があります。ほかにもコルドンのルーキー村にいるシドロヴィッチが販売するほか、ロストク南東のバンカーやヤニフ東側のダスティーケーブルトンネルに固定配置があります。ゲームが進めばスナイパー系NPCから手に入ることもあります。つまり、入手に苦労するレア武器ではありません。むしろ問題になるのは序盤の弾です。SVDM-2だけ先に拾えても、7.62x54mmを十分に買えるようになるまでは撃つのがもったいないところです。
固有版リンクス
SVDM-2には固有版のリンクス(Lynx)があります。『S.T.A.L.K.E.R. 2』ではメインクエスト「追跡劇」の最後にストライダーから受け取れる武器で、通常のSVDM-2をベースにした専用仕様です。リンクスという名前自体は『Call of Pripyat』にも登場しており、当時はニンブルから注文できる高性能なSVDM-2でした。『S.T.A.L.K.E.R. 2』版がどこまで同じ銃として扱われているかは、リンクスの記事で詳しく扱います。
使ってみた感想
SVDM-2への評価は使う時期によって分かれます。一番よく出てくるのが、序盤なら強いけれど、後半になるともっと便利なスナイパーが出てくるという意見です。序盤は弾が比較的安く使いやすい一方、プリピャチまで進めばもっと強い狙撃銃が見つかります。ただし、安い修理費とヘッドショット性能を理由に、終盤でもSVDを使い続ける人もいます。
もっと序盤の話になると評価はさらに微妙で、レシーから早々に取れること自体は知られているものの、耐久値が悪い、7.62x54mm弾がまだ少ない、そこまでして持ち歩くには重いという声もあります。この銃は、最終装備というより初めて本格的な狙撃を楽しめる銃という印象が強いです。レッサーゾーンでいきなり本物のSVDを拾い、遠くの敵をPSOスコープに入れて撃つ。この時期は特に頼りになります。そのうちSVUやM701、そして固有版リンクスが出てくると出番は少しずつ減っていきます。それでも旧三部作からずっと使ってきた人にとっては、捨てるには妙に惜しい一挺です。
