「SVDM-2」の固有版のスナイパーライフルです。
リンクス
リンクスの詳しい説明
今は亡き名工が手作りしたこのライフルには、個性的な改造が施されている。カスタム歪曲率を備えた新しい銃身を追加することにより、精度と威力が著しく向上しているが、最近ではほとんど使用されていないようだ。

リンクス(Lynx)は、7.62×54mm弾を使用するセミオートスナイパーライフルで、SVDM-2のユニーク版です。メインクエスト「追跡劇」の最後に、ヌーンタイドを率いるストライダーから受け取れます。ストーリーを普通に進めていれば取り逃しにくく、早い時期から使える本格的な狙撃銃です。
旧作を遊んだ人には、少しうれしい一挺です。リンクスという名前は『S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat』ですでに登場していて、当時もSVDm-2を職人が調整したユニーク武器でした。しかも今作も、亡くなった職人が手作業で仕上げた銃という設定をそのまま引き継いでいます。ただし、『Call of Pripyat』で主人公が買えたリンクスと、ストライダーが持っているリンクスが物理的に同じ一挺なのかは確認できませんでした。この点は意外と大事です。
元ネタのSVD
元になった実銃は、エフゲニー・ドラグノフが開発したSVD(Dragunov Sniper Rifle)です。ソ連軍は1958年、自動装填式の狙撃銃を求める開発競争を始めました。ドラグノフのほか、セルゲイ・シモノフやアレクサンドル・コンスタンチノフらも参加しましたが、最終的にドラグノフ案が採用され、1963年にSVDとして制式化されています。7.62×54mmR弾を10発マガジンから給弾するセミオートライフルで、現在まで続く息の長い銃です。
ゲームでは「SVDM-2」という名前ですが、この名前には少し事情があります。現実にもSVDMという近代化型が存在します。しかし実銃のSVDMは、太い銃身、折り畳み式ストック、レシーバー上部のピカティニーレールなどを備えた、もっと新しい仕様です。『S.T.A.L.K.E.R. 2』のSVDM-2は見た目も構造も通常のSVDに近く、現実のSVDMを再現した銃ではありません。SVDM-2は、シリーズ独自の名前です。
『Call of Pripyat』のリンクス
リンクスが最初に登場したのは『Call of Pripyat』です。スカドフスクにいる武器商人ニンブルへスナイパーライフルを注文すると、候補のひとつとして入手できました。価格は20,000RU。ニンブルの注文は同じカテゴリからどの銃が来るか確定ではないため、最初の注文でリンクスが届くとは限りません。ニンブルによれば、リンクスは地元の銃職人が手作業で組み上げた特注SVDです。その職人はすでに亡くなっており、同じ物はもう作れないという話でした。
旧作ではこの設定が性能にも表れていて、通常のSVDm-2より威力、命中精度、弾速、射程、反動が改善されています。特に威力は通常SVDより20高く、ガウスライフルに次ぐ高威力と高精度を持つ狙撃銃として扱われていました。目を引くのは見た目です。旧リンクスは、ゲーム内の説明でも外見は普通のSVDと同じとされていました。職人が内部を徹底的に調整した銃なので、見た目だけではユニーク武器だと分かりません。それが今作では、専用の外見をもらいました。
旧作のリンクスとの関係
『S.T.A.L.K.E.R. 2』の説明文では、リンクスをすでに亡くなった職人が手作業で改造した銃と説明しています。さらに新しい銃身と独自のツイスト率によって、精度と威力が向上したとも書かれています。これは『Call of Pripyat』版の設定とよく似ています。旧作でも亡くなった地元の職人による一品物でした。今作でもわざわざ同じ設定を持ってきているので、旧作のリンクスを意識して復活させた武器です。
『Call of Pripyat』ではリンクスを入手するのは主人公のDegtyarevです。一方、当時のストライダーは元モノリス兵を率いて登場しますが、リンクスを所有していたという描写は確認できません。『S.T.A.L.K.E.R. 2』までの間にDegtyarevからストライダーへ渡ったのか、同じ職人が作った別の個体なのか、その経緯はゲームの中で語られていません。個人的には、ここを曖昧に残しているのがうまいと思います。旧作でニンブルから買ったあの銃かもしれないし、同じ名前を持つ別のカスタムSVDかもしれません。
リンクスという名前
リンクスは英語でオオヤマネコを意味します。ロシア語版でも武器名は「Рысь」で、同じくオオヤマネコという意味です。獲物を遠くから狙う狙撃銃なので、それらしい名前ではあります。ただし、なぜこの銃をリンクスと名付けたのか、GSCやゲーム内人物が由来を説明した資料は確認できませんでした。視力や狩猟をイメージした名前とも考えられますが、そこまで書くと推測になります。
通常のSVDM-2との性能差
| 項目 | SVDM-2 | リンクス |
|---|---|---|
| ダメージ | 70 | 70 |
| 貫通 | 2.0 | 3.0 |
| 最適射程 | 32m | 24m |
| 装弾数 | 10発 | 10発 |
| 重量 | 4.90kg | 4.90kg |
この点は、少し入り組んでいます。ゲーム内の説明では、新しい銃身で精度とダメージが上がった銃です。しかしパッチ2.0.5の時点で、通常のSVDM-2とリンクスの基本ダメージはどちらも70です。装弾数10発、重量4.90kg、連射速度も同じです。つまり今作のリンクスは、説明文から想像するような純粋な上位SVDではありません。通常版より貫通力が50%高い代わりに、距離減衰が始まる距離が25%短いという、変わった調整です。
ここ、旧作ファンだと結構引っかかるところです。『Call of Pripyat』のリンクスは通常SVDより射程まで伸びていました。ところが今作では逆に射程が短くなっています。しかも説明ではダメージが上がったとあるのに、基本ダメージは70のままです。なので実際には、遠距離狙撃へ特化したSVDというより、貫通力を上げた近中距離寄りのSVDになっています。これはリンクスの惜しいところです。
見た目の違い
旧作では通常SVDと同じ外見でしたが、今作のリンクスは一目で分かります。通常のSVDM-2は緑系のストックとハンドガードを持つ比較的シンプルな外観ですが、リンクスはレシーバー周辺に白、灰色、黒を混ぜた迷彩塗装が入り、ストックとハンドガードも落ち着いたオリーブグリーンになっています。ストライダーから受け取るカットシーンでも、スキフがレシーバー周辺を確認する演出が入っています。ここは旧作から大きく良くなりました。性能表を見なければ普通のSVDと区別できなかった旧リンクスに対して、今作はストライダーの愛銃らしい専用モデルになっています。なお、前述したとおりモデル自体は現実のSVDMというよりSVD系です。実在するSVDMが備える上部ピカティニーレールや現代的な折り畳みストックを再現したものではありません。
アタッチメントと改造
リンクスには4倍のPSO系スコープが標準装備されており、基本的にはこのスコープを使います。通常のSVDM-2と同じ10発マガジンを使用します。SVD系にはアップデートで専用のスナイパーライフルサプレッサーが追加され、リンクスにも装着できます。2026年9月の時点でも手に入り、パッチ2.0.4でも決まった場所に置かれています。技術者による改造では、照準時の揺れやエイム速度、反動回復、弾速などを調整できます。SVDM-2とリンクス向けの追加銃身アップグレードが技術者に表示されない不具合もありましたが、パッチ1.4で直りました。一方、実銃ではSVDとSVUで同系統のマガジンを使えるものの、ゲーム内のSVDM-2とリンクスにはSVU-MK S-3用20発マガジンを装着できません。このあたりはゲーム側の制限です。
入手方法
リンクスはワイルドアイランドのメインクエスト「追跡劇」クリア時に入手します。ミッション終盤でストライダーのもとへ戻り、一連のイベントを終えると、報酬として本人からリンクスを渡されます。リンクスに加えて7.62×54mm弾と4,000クーポンも受け取れます。なので、どこかのスタッシュを探したり、特定の敵を倒したりする必要はありません。この時点では通常のSVDM-2を十分に改造できていないことも多いので、無料でもらえる貫通3のセミオート狙撃銃としては助かります。
さらに後のストーリーでは、ストライダーはリンクスに代わってSVU-MK S-3のユニーク版ウィップを使うようになります。ウィップの説明にも、ストライダーがリンクスから持ち替えた銃であることが書かれています。
使ってみた感想
評価は、わりと二つに分かれます。入手時期が早く、7.62×54mmの高い威力と貫通力をセミオートで連発できるので、そのまま長く使う人も多いです。リンクスへ徹甲弾を入れて使うと効果的だという声もあります。一方で、よく不満に挙がるのが射程の短さです。通常SVDM-2よりリンクスの射程が短いことについては、狙撃銃なのにどうしてこうなっているのかという声が以前からあります。遠距離ではダメージ減衰が早いため、通常SVDやほかの狙撃銃との差が小さく感じるという意見もあります。これは実際の解析値とも一致します。
旧作のリンクスを知っていると、職人が仕上げた最高クラスのSVDが帰ってきたと思いたくなるんですが、今作は少し方向が違います。高い貫通力で中距離から人間もミュータントも撃ち抜ける、攻撃的なSVDです。何より、ストライダーから受け取る銃という点が魅力です。『Call of Pripyat』でニンブルが売っていたリンクスと本当に同じ一挺なのか。その答えはまだありません。ただ、亡くなった職人という設定まで残して14年以上ぶりに持ってきた以上、旧作を知るプレイヤーに気づいてほしい武器です。
