「SVU-MK S-3」の固有版のスナイパーライフル。
ウィップ
ウィップの詳しい説明
このライフルは、最強のモノリス狙撃手の手に渡ったリンクスに取って代わった。連射速度と命中精度の両方に優れたライフルに巡り会うことは稀だが、この逸品はその常識を覆している。

ウィップ(Whip)は、7.62×54mm弾を使用するSVU-MK S-3のユニーク版です。ストライダーが愛用していたリンクス(Lynx)をスキフへ譲ったあとに持ち替える狙撃銃で、メインクエスト『慈悲の行い』終盤、ドクターの家で入手できます。通常のSVU-MK S-3と比べると、ダメージや貫通力が上がっているわけではなく、主な強化点は射程です。
ゲーム内説明には、モノリス随一の狙撃手の手に渡ったという一文があります。名前こそ出していませんが、素直に読むとストライダーのことです。前作『Call of Pripyat』の時点で、ストライダーはSVUを担いでモノリスの狙撃兵を撃ち抜いていました。ウィップは、そこまで拾って作られた武器です。
元ネタのOTs-03 SVU
元になった実銃は、ロシアのOTs-03 SVU(СВУ)です。SVDドラグノフをブルパップ化し、全長を短くした狙撃銃で、ゲーム内のSVU-MK S-3も分かりやすくこの銃をモデルにしています。SVUの原型は意外と古く、TsKIB SOOのL.V. Bondarevが1975年ごろ、車両や装甲兵員輸送車の中でも扱いやすい短いSVDを求めて試作したOTs-03までさかのぼります。ただ、この時点では正式採用されませんでした。その案が1991年ごろ、ロシア内務省からの要求で復活。消炎や発射音を抑える大型の銃口装置などを追加し、1993年ごろまでに現在知られているOTs-03へ発展しています。後にはフルオート射撃にも対応するSVU-A、二脚を備えたSVU-ASも作られました。7.62×54mmR弾を使うSVDの機関部を後方へ移したため、銃身長をある程度残したまま全長を870mm前後まで縮めています。狭い場所ではありがたい形ですが、右側排莢や長いトリガーリンクなど、ブルパップらしい癖もあります。

旧三部作のSVUmk-2
SVU自体は新顔ではありません。ゲーム内ではSVUmk-2として『Shadow of Chernobyl』『Clear Sky』『Call of Pripyat』の三作すべてに登場しています。SVDより一発の威力や精度を少し落とす代わりに、軽さと連射のしやすさを取った狙撃銃という立ち位置でした。ストライダーは『Call of Pripyat』でもSVUmk-2を使っていました。プリピャチ地下道へ向かう「プリピャチ 1」でストライダーを仲間にすると、彼はSVUmk-2を装備して参加します。途中でモノリスの狙撃隊に襲撃された際も、遠距離戦を得意とするメンバーとして活躍します。この場面ではストライダーが狙撃兵を自分に任せるよう告げ、敵スナイパーを処理していく様子まで描かれています。
『S.T.A.L.K.E.R. 2』でリンクスを手放したあと、ストライダーがSVUへ持ち替えるのは、昔使っていた銃種へ戻ったことになります。なお『Call of Pripyat』には、ニンブルから購入できるユニークSVU「SVU2-A」もありました。こちらはフリーダムのMaxが所有していたとされる別の銃で、ウィップとは関係ありません。
モノリスの狙撃手だった過去
ウィップのゲーム内説明には、リンクスに代わって、モノリスの狙撃手の中でも指折りの人物の手に渡ったという意味の文章があります。英語版では「the finest Monolith sniper」です。訳すと、非常に優れたモノリスの狙撃手という意味です。ストライダーは現在モノリスではありません。彼は『Call of Pripyat』でモノリスとの接続を失った元モノリス兵として登場し、『S.T.A.L.K.E.R. 2』では同じ境遇の者を集めたヌーンタイドを率いています。現在の所属ではなく、過去の経歴を指した呼び方です。
ただ、ウィップがストライダーの武器であること自体ははっきりしています。ストライダーは「追跡劇」のあと、自分のSVDであるリンクスをスキフへ渡します。その後はウィップを使用し、ドクターの家には最終的にそのウィップが残されます。ゲーム内説明の狙撃手は、元モノリス兵だったストライダーを過去の経歴込みで呼んだ表現です。前作で本人がSVUを使っていたこととあわせて、意図してつなげた設定です。
通常SVUとの見た目の違い
外見も通常のSVU-MK S-3とは少し違います。通常版は黒を中心とした比較的地味な外装ですが、ウィップには緑色のハンドガードとデジタル迷彩が入っています。ほかのモノリス系ユニーク武器に多い都市迷彩ではなく、緑系のピクセル模様を使っている点も特徴です。派手な別モデルというほどではありませんが、並べるとウィップのほうが使い込まれた野戦銃っぽく見えます。ストライダーのリンクスも緑系のストックと迷彩入りレシーバーだったので、色の方向もなんとなくつながっています。
通常SVU-MK S-3との性能差
| 項目 | SVU-MK S-3 | ウィップ |
|---|---|---|
| ダメージ | 80 | 80 |
| 貫通 | 3.0 | 3.0 |
| 連射速度 | 600RPM | 600RPM |
| 装弾数 | 10発 | 10発 |
| 重量 | 4.40kg | 4.40kg |
| 最適射程 | 35.00 | 40.00 |
現在のゲームデータでは、通常SVUとウィップは上表のとおりです。ユニーク版でも火力は高くありません。ダメージ、貫通、連射速度、装弾数、重量、耐久性は通常SVUと同じです。実質的な性能差は射程だけです。Rangeを4500など別の数値で示す記録もあり、どの内部パラメータを射程として表示するかは記録によって揃っていません。ただし、ウィップが通常SVUより射程に優れるという点は、複数のゲームデータで一致しています。ゲーム内説明だけ読むと命中精度や連射速度まで特別に強化されているように見えますが、実際の数値は地味です。
アタッチメントと改造
標準状態でも狙撃用スコープを装備していますが、PSO 4Xスコープへ交換できます。スキフがウィップへPSO 4Xを取り付ける様子も見られます。さらに、プリピャチのショッピングモールで入手できるSVU-MK S-3用大容量マガジンにも対応します。通常は10発ですが、これを付けると20発マガジンを使えるため、セミオート狙撃銃としては雑に連射できるようになります。現在はスナイパーライフル用サプレッサーも使用できます。これは初期バージョンでは入手できない時期があり、長いこと幻のアタッチメント扱いされていましたが、パッチ1.4以降はSVU-MK S-3とSVDM-2用としてフィールドに配置されています。2026年時点ではバーントフォレスト、ザトン、ヤニフなど複数の固定入手場所が確認されています。このため、今のウィップは4倍スコープ、20発マガジン、サプレッサーまで揃えられます。入手時期は遅いですが、完成すると狙撃銃というより、高威力のセミオートDMRを遠距離までそのまま伸ばしたような使い勝手になります。
ドクターの家での入手
正規の入手タイミングは、メインクエスト『慈悲の行い』の終盤です。ドクターから頼まれたMonolithian Deviceを持ち帰り、赤い森のミラージュにあるドクターの家へ戻ります。家の中へ入り、地下室へ降りる前後に、上階のテーブルを確認してください。そこにウィップが置かれています。テーブル、机、地下階段付近など表現の違いはありますが、同じ部屋のことです。地下室のイベント後に取っても大丈夫です。地下室から戻ったあとに回収する手順と、地下へ降りる前に取る手順のどちらの案内もあります。クエスト終盤、ドクターの家へ戻った時点で忘れず拾えば問題ありません。
ドクターと最初に会う「暗き時」の段階で、窓越しにウィップを取れることがあります。家の扉がまだ自由に使えない状態でも、窓からインタラクトできたようです。ただし、正規の入手手順としては扱いません。バージョンによって配置や判定が変わる可能性があります。このクエストを終えてから後日取りに戻る場合も確実ではなく、クエスト完了後に戻るとウィップが出現していないこともあります。同じクエストでドクターの家へ戻ったとき、その場で回収しましょう。
入手時の耐久値は全快ではありません。これは不具合ではなく、使用済みの状態で置かれているのが仕様です。ストライダーが実際に使っていた銃という設定と合っています。
使ってみた感想
ウィップは評判がいいです。4倍スコープを付けたウィップは、プリピャチでモノリス兵を次々に落とせる汎用性があります。サイガD-12と組み合わせた終盤装備としても使われます。ただ、ユニーク武器として見ると強化内容は控えめです。通常SVUと火力も貫通も同じなので、すでに通常版をフル改造しているなら、手に入れた瞬間に世界が変わる銃ではありません。
それでも射程が伸び、20発マガジンと4倍スコープ、サプレッサーまで使えます。何よりストライダーが『Call of Pripyat』で使っていたSVUへ戻るという背景があります。性能だけなら地味なユニーク版ですが、ストライダーの銃として見ると、ウィップはいい一挺です。









