9x39mmを使うアサルトライフルです。
VSヴィンター
VSヴィンターの詳しい説明
制圧射撃用に設計されたこの特殊ライフルは、射手の位置を秘匿できる性能のためにベテラン勢から高く評価されている。

VSヴィンター(VS Vintar)は、9×39mm弾を使用するサプレッサー内蔵ライフルです。見た目から分かる通り、元ネタはソ連で開発されたVSS Vintorez(VSS ヴィントレス)。『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズでは初代からある銃で、旧作では「Vintar BC」の名前で登場していました。『S.T.A.L.K.E.R. 2』ではVSヴィンターへ名前が少し変わっています。
狙撃銃のような姿をしていますが、単発とフルオートを切り替えられるのがこの銃の面白いところ。実際に使うと、普通のスナイパーライフルより消音型のDMR兼アサルトライフルに近いです。10発しか入らないのは窮屈ですが、内蔵サプレッサー、4倍スコープ、そこそこの威力を最初からまとめて持っています。静かに人間相手を処理したいときは、今作でも使っていて気持ちのいい銃です。
VSヴィンターの性能
| 項目 | 性能 |
|---|---|
| 使用弾薬 | 9×39mm |
| 装弾数 | 10発(拡張で20発) |
| 射撃モード | 単発 / フルオート |
| ダメージ | 35 |
| 貫通 | 2.0 |
| 発射速度 | 約667RPM |
| 重量 | 3.20kg |
| サプレッサー | 標準装備 |
| 照準器 | 4倍スコープ標準装備 |
2026年9月時点の基本性能は上表の通りです。とくに目につくのがダメージ35。同じ9×39mmを使うASラヴィナより一発が重く、セミオートで頭を狙っていく使い方と相性がいいです。その一方で、9×39mmは亜音速弾を前提とした弾薬なので、弾道は大きく落ちます。VSヴィンター自体は強いものの、遠距離まで使うなら弾の落下を覚える必要があります。ゲーム側にも弾道の平坦性を改善するアップグレードが用意されています。そして最大の弱点が10発弾倉です。フルオート自体はできますが、何も考えず撃つと一瞬で空になります。基本は単発、近距離で詰められたときだけフルオートに切り替えます。
元ネタはVSS Vintorez
VSヴィンターのモデルはVSS Vintorezです。VSSはロシア語の「Vintovka Snayperskaya Spetsialnaya」、英語ではSpecial Sniper Rifleに相当する名称で、ソ連のTsNIITochMashが特殊部隊向けに開発しました。Petr Serdyukovらのチームが開発に関わり、1980年代後半から使用されています。

普通のライフルへ後付けサプレッサーを付けた銃ではありません。VSSは最初から9×39mm亜音速弾とサプレッサーをひとつのシステムとして使うことを前提に開発された銃です。銃身にはサプレッサー内部へガスを逃がす穴があり、大型の一体型サプレッサーで発射音と発砲炎を抑えます。使用する代表的な弾薬がSP-5とSP-6です。どちらも重い9mm弾頭を亜音速で飛ばす弾で、SP-5は精密射撃向け、SP-6は装甲貫通を意識した弾として開発されました。その代わり、普通のライフル弾ほど弾速は出ません。これがゲームでも再現されている大きな弾落ちにつながっています。遠くまでレーザーのように飛ぶ狙撃銃ではなく、300~400m程度までの静かな射撃を想定した特殊用途の銃です。
AS Valとは兄弟のような関係
『S.T.A.L.K.E.R. 2』のASラヴィナの元ネタであるAS Valと、VSS Vintorezはよく似た銃です。同じ9×39mm弾を使い、作動機構やサプレッサーも共通する部分が多く、実銃では弾倉にも互換性があります。VSSは精密射撃向けのストックと光学照準器を備え、AS Valは折りたたみ式ストックを備えた突撃銃寄りの構成になっています。ゲームでもこの関係は分かりやすく残されています。VSヴィンターは10発弾倉とスコープを標準装備し、一発の威力が高め。ASラヴィナはよりアサルトライフル寄りで、最初から大きな弾倉を使います。静かに一発ずつ撃つならVSヴィンター、近距離から中距離で連射するならASラヴィナくらいに考えると分かりやすいです。
実銃との違い
『S.T.A.L.K.E.R. 2』版はVSSらしい外見ですが、ゲーム向けに変わっている部分もあります。分かりやすいのが弾倉です。実物のVSSは10発弾倉だけでなく、AS Valと共通する20発弾倉も使用できます。『S.T.A.L.K.E.R. 2』でも20発弾倉は使えますが、最初から使えるわけではなく、大容量VSヴィンターマガジンというアタッチメントとして拾う必要があります。
スコープまわりは少し入り組んでいます。実物のVSSはレシーバー側面のマウントへPSO-1-1などを取り付ける構造なので、光学照準器そのものは固定ではありません。ゲームの通常版VSヴィンターは4倍スコープが事実上固定されており、通常プレイでは標準スコープを交換できません。実用的に付け替えられるアタッチメントは、主に拡張弾倉です。
旧作のVintar BC
VSヴィンターは、旧作から続く銃です。初代『Shadow of Chernobyl』から、Vintar BCという名前でシリーズを代表する武器のひとつでした。初代でも9×39mm、10発弾倉、内蔵サプレッサー、フルオート対応という基本部分はすでに揃っています。軍事倉庫のフリーダム基地で拾えたほか、デューティーのVoroninから依頼報酬として受け取る方法や、プリピャチのモノリス指揮官Charonが装備している個体もありました。旧作を遊んでいた人なら、この銃で遠くの敵の頭を狙いながら、着弾位置がどんどん下へ落ちていく感覚を覚えているかもしれません。初代の時点ですでに弾道落下は大きいものの、慣れると強い消音ライフルでした。
『Clear Sky』にも引き続き登場します。こちらではゲーム冒頭でスカーが持っていたと思われる壊れたVintar BCが、沼地北部の列車付近に落ちています。状態はほぼ壊れているので、序盤から拾えても修理代と弾薬の確保が悩みどころでした。さらに『Clear Sky』では武器改造システムが加わり、命中精度や反動、弾道、弾倉容量などを強化できるようになっています。『Call of Pripyat』でもVintar BCは続投。ザトンの焼けた農場で比較的早い段階から入手でき、内蔵サプレッサーと高い命中精度を生かせる中盤以降の主力武器でした。ユニーク版としてTideも存在します。Vintarはシリーズ4作品すべてに登場している古参の銃です。
アタッチメントと改造
まず取っておきたいのは20発の拡張弾倉です。大容量VSヴィンターマガジンを付けると、装弾数が10発から20発へ倍増します。元ネタのVSSでも20発弾倉は普通に使用できるので、見た目にもよく似合います。入手場所は沼地北東部の島。木のそばにあるダッフルバッグへ入っています。水とアノマリーがあるので、雑に一直線で取りに行くと少し危ない場所です。VSヴィンターは10発だとフルオートをほぼ非常用にしか使えませんが、20発になると使い勝手が大きく変わります。改造では反動や耐久性に加えて、Flatness、つまり弾道の平坦性を伸ばせるものが使いやすいです。9×39mmの大きな弾落ちを少し緩和できるので、VSヴィンターを遠距離まで使うなら優先したいところ。専用の設計図として、復座機構のスリーブやボルトロックラグの調整もあります。
VSヴィンターの入手方法
通常版は固定配置で入手できます。ひとつはザトン北西側の崩落したトンネルです。奥にVSヴィンターと弾薬があります。ただし、この場所にはキメラがいるため、武器を拾うためだけに軽い装備で入る場所ではありません。もうひとつはホロディシチェ集落。家屋の脇にある部屋の棚へ固定配置されています。この2か所なら通常版を確実に入手できます。店でも見かけることはありますが、商人の在庫は更新されるため、確実に欲しいなら固定配置を取りに行ったほうが早いです。
ユニーク版「メルク」
VSヴィンターにはメルクというユニーク版があります。通常版をベースに外装や一部性能が変更されたモデルで、通常版より射程寄りの調整になっています。入手できるのはロストクのデポで、メインクエスト「見えざる脅威」周辺の特定ルートです。スパークの展開に関わるため、進め方によっては取得できず、そのまま取り逃す場合もあります。この銃は背景や外見も含めて少し掘れる要素があるので、詳しくはメルクの記事で別に扱います。
使ってみた感想
VSヴィンターは、数字だけを見ると飛び抜けて強い武器ではありません。それでも実際に使うと、低反動のセミオート射撃と消音射撃の扱いやすさがよくできています。リンクスのような一発の重い狙撃銃とは感触がまったく違い、敵に気づかれる前に頭を狙って一体ずつ倒していく場面では、VSヴィンターのほうが扱いやすいこともあります。
弱点もはっきりしています。10発しか入らず、9×39mm弾は高く、序盤は弾薬を集めにくいです。遠距離では弾も大きく落ちます。拡張弾倉と弾道系アップグレードが揃うまでは、便利だけれど少し手のかかる銃です。ただ、この癖まで含めてVSヴィンターらしさがあります。静かに近づいて4倍スコープで一発。外したらもう一発。それでも倒せなければフルオート。狙撃銃とアサルトライフルの間を行き来できる、シリーズ伝統の変わった一丁です。初代から使っていると、名前がVS Vintarへ変わっても操作感にはかなり馴染みがあります。
