元帝国司書が星霜の書の目録を作ろうとして、数えられない巻物に出会った手記だ。Skyrim と ESO で読める。
『星霜の書の整理』
本
『星霜の書の整理』の詳しい説明
帝国図書館から星霜の書が盗まれたとされる一件のあと、元帝国司書のクインタス・ナーベラスは巻物の目録作りを思い立った。修道士の助けで 1 年近く覚え書きを作ったが、食い違いだらけだった。最後に、巻物は数えられる形では無いと知る。
中身の要点
蛾の司祭は巻物の実物の扱いに大ざっぱで、いくつ持っているかも分かっていなかった。著者は目を差し出す気は無く、文字を見ないようにして置き場所だけを書き留めた。覚え書きには、同じ巻物が塔の両端にあるような食い違いがいくつもあった。
数えられない巻物
年長の修道士は、巻物は数えられる形では存在しないと言い、棚の筒を数えさせた。14 本と数えて 1 本を渡し、数え直すと 18 本になっていた。修道士は、ずっとそうだったと笑った。著者は、蛾の祖先の教団の最年長の見習いになった。
読める所
ESO では、アリクル砂漠の狩人の野営地や、シロディールの星霜の書の神殿などに置かれる。
『星霜の書の整理』の全訳
帝国図書館から星霜の書が 1 巻盗まれたとされる一件のあと、私は、ここにある巻物の索引か目録のような物を探そうとしました。同じことが二度と起きないように、少なくとも起きたときにきちんと確かめられるようにするためです。困ったことに、蛾の司祭たちは巻物の実物の扱いとなると、よく知られているとおり大ざっぱで、いくつ持っているのかも、どう並べているのかも分かっていませんでした。そう尋ねるだけで、犬はなぜ話せないのかと子どもに聞かれたかのように、くすくす笑われたのです。
正直に言えば、巻物を読める者たちへのうらやみは募るばかりです。けれども、知識が得られるという話のために目を差し出す気には、まだなれません。話しかけてみた年長の蛾の司祭たちは、正気をなくしたほかの老人と同じくらい変わり者に見え、読むことでどんな知恵が授かるのか、私には分かりません。
ともかく私は、修道士たちの手を借りて、星霜の書の索引を自分で作ることにしました。来る日も来る日も塔の広間を回り、修道士たちが巻物ごとのおおよその中身を教え、私がその置き場所を書き留めました。中の文字はけっして目に入れないように気をつけていたので、頼りは彼らの言葉だけでした。私は部屋の地図を細かく描き、どの予言にかかわる巻物がどこにあり、どの時代の歴史がどこに収められているかを記しました。全部で一年近くかかる地道な作業でしたが、ついに図書館全体の大まかな覚え書きがそろい、照らし合わせを始められるようになりました。
おかしくなり始めたのは、ここからです。覚え書きを調べると、重なり合う所や、はっきり食い違う所がたくさん見つかりました。同じ巻物が塔の両端にあると、別々の修道士が言っている所さえありました。彼らが冗談を好まないことは知っています。そうでなければ、何かの遊びでからかわれているのだと疑ったでしょう。
私が年長の修道士の一人に気がかりを打ち明けると、彼は、私が無駄にした時間を悲しむようにうなだれました。「最初に言わなかったかね」と彼は咳をしながら言いました。「始めたときに、どんな骨折りも無駄になると。星霜の書は、数えられる形では存在しないのだよ」
「多すぎて数えきれない、という意味だと思っていました」
「多すぎるのも確かだ。だが、それは厄介さのほんの一つにすぎない。後ろの保管棚のほうを向いて、そこに巻物が何本しまわれているか言ってごらん」
私は金属の筒に指をはわせ、丸い縁に触れるたびに数えました。そして振り返り、「十四本です」と答えました。
「八本目を渡してくれ」と、彼は手を差し出しました。
私が筒を手のひらに乗せると、彼は小さくうなずいて受け取りました。「では、もう一度数えてごらん」
調子を合わせて、私はもう一度巻物に手をはわせましたが、指に伝わってくる物が信じられませんでした。
「今……今は十八本あります!」と、私は息をのみました。
老いた修道士はくすくす笑い、押し上げられた頬で目隠しが折れ重なりました。「実はな」と彼は言いました。「ずっとそうだったのだよ」
こうして私は、蛾の祖先の教団に入った、いちばん年上の見習いになりました。










