「グロムS-14」の固有版のアサルトライフル。
グロムS-15
グロムS-15の詳しい説明
5.45×39口径用の薬室を備えた工場製のグロム。様々な理由からメインランドでは話題にならなかったものの、ゾーンにおいては、主にその幅広い口径のおかげで熱心なファンを獲得している。

グロムS-15(Grom S-15)は、9×39mm弾を使うブルパップ式アサルトライフル、グロムS-14を5.45×39mm弾仕様にしたユニーク版です。グロムS-14の上位版というより使う弾が違うだけの銃で、ゲーム内の武器分類でもグロムS-14のユニーク版として扱われています。
ゲーム内の説明によれば、工場で作られたグロムで、本土ではあまり注目されなかったものの、ゾーンでは弾の違いのおかげで熱心な愛用者を得た銃です。一番の利点は、5.45×39mm弾を使えることです。5.45mm弾はAKM-74Sやドニプロでも使うので、ゾーンを歩いているだけでも集まります。9×39mm弾より補充しやすく、それを理由にメインの武器にする人もいます。
| 項目 | グロムS-14 | グロムS-15 |
|---|---|---|
| ダメージ | 25 | 25 |
| 貫通 | 2.7 | 2.7 |
| 連射速度 | 706rpm | 706rpm |
| 最適射程 | 8m | 8m |
| 威力保持率 | 60% | 60% |
| 装弾数 | 20発 | 20発 |
| 使用弾薬 | 9×39mm | 5.45×39mm |
| 重量 | 3.20kg | 3.20kg |
| 価格 | 25,000 | 47,100 |
火力は今はグロムS-14とほぼ同じです。パッチ1.5でグロムS-15の貫通が上がり、発売時の2.4から今の2.7になりました。古い攻略では貫通の低い銃という扱いですが、今のS-15は以前よりだいぶ良くなっています。
元ネタのOTs-14 Groza
元ネタは、ロシアのOTs-14 Groza(グローザ)です。Grozaはロシア語で雷雨や嵐のことで、シリーズではこれをもじったTunderやGromという名前が使われてきました。OTs-14は1990年代前半に、トゥーラのTsKIB SOO(スポーツ・狩猟用銃器中央設計研究局)で開発されたアサルトライフルです。

一番の特徴はブルパップ方式です。弾倉と機関部を引き金より後ろに置き、銃床に当たる部分まで機関部として使うので、銃身を極端に短くしなくても全長を詰められます。グローザはもともと小型のAKS-74Uの機構を使い、それをさらにブルパップにしました。普通のAKなら銃の前にある弾倉が、グローザでは射手の顔の近くにあります。上部には大きなキャリングハンドルがあり、銃身の下にはグレネードランチャーを付けられます。AKを短くしただけの姿ではなく、見た目は独特です。
グローザの開発史
開発の中心になったのは、ヴァレリー・テレシュ(Valery Telesh)とユーリ・レベデフ(Yuri Lebedev)です。テレシュはGP-25やGP-30といったアンダーバレル式グレネードランチャーにも関わった技術者でした。目指したのは、小型の自動小銃とグレネードランチャーを組み合わせ、任務に合わせて構成を変えられる銃です。
前段階にあったのが、AKS-74Uを土台にしたOTs-12 Tissです。9×39mm弾を使う小型の火器でしたが、大きな量産には至らず、構成を見直す中からOTs-14が生まれました。開発は1992年12月に始まり、1994年に公開され、ロシア内務省の特殊部隊などで使われるようになります。

9×39mm弾は、亜音速の弾で静かに撃つことを考えた弾薬で、AS ValやVSS Vintorezにも使われています。グローザもこの系統の銃ですが、消音銃としてだけ作られたわけではありません。銃身や前の部品を交換して、普通の自動小銃、グレネードランチャー付き、消音器付きと、用途に合わせて形を変える構想でした。
5.45mmのグローザは実在したか
実銃のOTs-14には、9×39mmのほかに5.45×39mm、5.56×45mm NATO、7.62×39mmの構想もありました。ただ、実際に作られたのは主に9×39mm仕様のGroza-4です。5.45mm仕様は小規模に試作されたという話もありますが、量産されて配備された5.45mmのグローザはありません。
ゲームのグロムS-15は工場製の5.45mm仕様という設定で、計画にあった5.45mmのグローザをゲームの側で膨らませた銃です。9×39mm弾と5.45×39mm弾は薬莢も弾頭も寸法が違い、実銃で口径を変えるなら、銃身だけでなく給弾の仕組みや弾倉も合わせて作り直す必要があります。通常版と同じ20発の弾倉で同じ性能のまま撃てるのは、ゲームに合わせた調整です。
旧作での扱い
5.45mmのグローザは、シリーズに何度も出てきた題材です。初代『Shadow of Chernobyl』のTunder 5.45は、通常のTunder S14をストーカーの職人が5.45×39mm弾用に改造した銃でした。通常版と同じダメージのまま、ゾーンで大量に手に入る5.45mm弾を使えます。序盤にシドロヴィッチの品ぞろえにまれに並ぶほか、デューティーのバリンが持っていました。
『Call of Pripyat』では、同じ発想の銃がStormという名前で登場します。こちらは通常版より装弾数が多く、3点バースト射撃もでき、PSO-1系のスコープも付けられる銃でした。スカドフスク号のニンブルにアサルトライフルを注文すると、候補の中からランダムで届きます。
グロムS-15に一番近いのはこのStormです。ただ、装弾数の増加などは引き継がず、通常版と同じ性能のまま弾の違いだけを残した形です。旧作のファンには見覚えのある題材です。
ゲームのモデルと実銃の違い
グロムS-15の形はOTs-14系を残しています。ブルパップなので、AKのような長い折りたたみストックは無く、機関部の後ろの端を肩に当てます。実銃のグローザは前の部分の構成を交換できたので、どの仕様と比べるかで見え方が変わります。グロムS-15は細部まで特定の仕様をなぞったモデルではありません。
照準器の扱いも違います。実銃のOTs-14は上部のキャリングハンドルを使って照準装置を載せ、光学照準器を付けた個体も知られています。ゲームではグロム系にACOG 4Xスコープを付けられます。ACOGはアメリカのTrijiconの照準器なので、ACOGを載せたグロムは、ロシア製の本体に西側の照準器を組み合わせた姿になります。
アタッチメントと改造
装備の考え方はグロムS-14と同じで、ACOG 4Xスコープや大容量マガジンを使えます。9×39mmのS-14用マガジンが5.45mmのS-15にそのまま付くのも、S-15がS-14のユニーク版として扱われているためです。実銃なら弾の形が違うので、まずありえない互換です。
20発の装弾数は通常版と同じで、706rpmで撃ち続けると弾倉はすぐに空になります。強化するなら装弾数と反動の扱いやすさを優先すると、フルオートで撃つときの使い勝手が良くなります。最適射程は8mと短いので、長距離向けに寄せるより、近距離で短く撃って倒し、必要ならグレネードランチャーも使う、グロム系らしい戦い方が合っています。
入手場所
グロムS-15は冷却塔で拾えます。場所はSKD組み立てユニットの南西寄り、道路の近くにある火炎アノマリーだらけの穴の中で、焼けた遺体の近くに置かれています。地面が陥没したような穴なので、道路を歩いているだけでは見落としがちです。SKD組み立てユニットを目印に探しましょう。
火炎アノマリーが密集しているので、ボルトを投げて発動する位置を確かめながら穴へ降りましょう。近くにはミュータントが出ることもあり、取りに行く途中でミュータントジャイアントと戦うことになったという話もあります。
店で買う武器ではなく、マップに置かれたユニーク品なので、場所さえ知っていれば探索のついでに取りに行けます。グロム系が好きなら、ここまで取りに行く価値はかなりあります。
海外での評価
海外の掲示板では、グロムS-15をプリピャチの直前や終盤まで使い続けているという声が多いです。理由として一番挙がるのは、5.45mm弾の手に入りやすさです。5.45mm弾を使う武器で装備をそろえると補給が楽になるという話題では、グロムS-15もよく候補に入ります。通常弾と徹甲弾を使い分けながら、ドニプロなどと弾を共用できる点が便利だという意見です。
一方、見た目は好みが分かれます。性能は終盤でも通用するものの、スコープを付けた姿が好みではないという声もあります。グローザはもともと形が独特なので、見た目の好みはどうしても分かれます。
一発の威力を大きく伸ばす武器ではなく、20発の少なめの装弾数と短い射程は通常版のままです。それでも貫通2.7を持ち、手に入りやすい5.45mm弾で戦い続けられます。グロムS-14を使っていて9×39mm弾が足りなくなりがちなら、S-15へ切り替える理由は十分にあります。S-14の使い勝手はそのままで、弾の心配だけが大きく減る一挺です。









