「M860クラッカー」の固有版のショットガン。
プレデター
プレデターの詳しい説明
以前はトラッパーが所持していたこの特注のポンプアクションショットガンは、殺傷力を大幅に強化したいという持ち主の特別な要件を満たすように設計された。

プレデター(Predator)は、12ゲージ弾を使用するポンプアクションショットガンで、M860クラッカーのユニーク版です。
この銃は、ただの色違いのユニークではありません。『S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat』でハンターのトラッパーが所有していた同名のショットガンが、そのまま『S.T.A.L.K.E.R. 2』へ戻ってきた武器です。ゲーム内の説明にも「かつてトラッパーが所有していた」とあります。ただし、銃そのものは旧作から大きく変わりました。『Call of Pripyat』ではチェイサー13のユニーク版だったのに対し、『2』ではM860クラッカーがベース。つまり設定上は同じプレデターなのに、元になった実銃まで別物になっています。ここは、旧作を遊んだ人ほど楽しめる所です。
元ネタはRemington Model 870
『S.T.A.L.K.E.R. 2』版プレデターの元になっているのは、M860クラッカーと同じRemington Model 870系です。Remington 870は、Remingtonが旧型のModel 31を置き換えるために開発し、1950年に発表したポンプアクションショットガンです。L. Ray Crittendonらの開発チームは、同社のModel 11-48自動式ショットガンと部品や製造技術を共有しながら、Model 31より生産しやすく、扱いやすい銃を作りました。その結果、870は狩猟用から警察、軍用まで大量の派生型が作られるロングセラーになりました。

通常のM860クラッカーにはFAB Defense系のピストルグリップ、Mesa Tactical Urbinoストック、XS Ghost Ring系サイトなどが組み合わされ、さらにゲーム内ではRemington 870 DMのような箱型マガジン仕様へ改造することまでできます。

旧作のプレデター
プレデターが最初に登場したのは、旧三部作の3作目『Call of Pripyat』です。当時はチェイサー13のユニーク版で、ヤノフにいるベテランハンター、トラッパーの愛銃でした。旧作の内部名にはwincheaster1300_trapperが残っています。ここで、実銃の話が少し入り組んできます。チェイサー13という名前や内部名からはWinchester 1300を連想しますが、実際の3Dモデルは『Call of Pripyat』のMaverick Model 88です。Maverick 88はMossberg 500を簡略化した廉価モデルとして1988年ごろに登場したポンプアクションショットガンです。
つまりプレデターは、『Call of Pripyat』ではチェイサー13という名前のMaverick Model 88系、『S.T.A.L.K.E.R. 2』ではM860クラッカーという名前のRemington 870系という、なかなか不思議な変遷をしています。設定上の銃だけが引き継がれ、実銃モデルは作り直されたと考えるのが一番自然です。
ナイトハントでもらえたトラッパーの愛銃
旧作でプレデターを手に入れるには、トラッパーのミュータント狩りを進める必要がありました。最終的に発生するサイドクエストが「ナイトハント」です。換気施設へ夜に向かい、トラッパーの友人Foxを殺したキメラを仕留めるという内容でした。キメラを倒してトラッパーへ報告すると、10,000 RUとプレデター、それにMutant Hunterの実績を受け取れます。
プレデターの旧作説明文も、トラッパーらしい内容です。彼がこの銃に求めたのは、何よりも獲物を一撃で仕留めることでした。どれだけ人間を殺したミュータントでも動物である以上、余計に苦しませるべきではない、という考えから作られた特注ショットガンでした。そして本当に強い銃でした。通常のチェイサー13よりダメージが大幅に高く、連射速度も少し向上しており、『Call of Pripyat』でもっとも高い単発威力を持つショットガンでした。旧作でもショットガン中最高クラスの威力として扱われていました。名前だけ格好いい記念品ではなく、トラッパーの求めたとおりの銃でした。
『2』ではM860クラッカーへ生まれ変わった
『S.T.A.L.K.E.R. 2』では、先ほどのとおりRemington 870系のM860クラッカーへモデルが変更されています。通常のM860は黒系のタクティカルな外装ですが、プレデターには暗い緑色のストックとフォアエンドが付き、さらに銃身下のチューブマガジンが延長されています。通常版が6発なのに対し、プレデターは8発です。この8連チューブと緑色の外装がプレデター固有の特徴です。旧作のMaverick Model 88系モデルを再現した外観ではありません。ここは完全に『2』版として作り直されています。ただ、少し古臭い緑色の家具に長いチューブマガジンという姿は、通常M860より狩猟銃っぽさがあります。トラッパーの銃として見ると、これはこれでよく似合っています。
通常のM860クラッカーとの性能差
| 項目 | M860クラッカー | プレデター |
|---|---|---|
| 装弾数 | 6発 | 8発 |
| 散布値 | 614 | 560 |
| 重量 | 3.2kg | 3.2kg |
現在公開されているゲームデータを比べると、分かりやすい違いは装弾数と集弾性です。通常のM860クラッカーは装弾数6発、プレデターは8発。また、通常M860の散布値が614なのに対してプレデターは560で、散弾が少しまとまりやすくなっています。重量はどちらも3.2kgです。
防具貫通については表記が少し食い違っています。2026年9月時点でM860が2.0、プレデターが2.2とする情報がある一方、どちらも2.0とする情報もあります。すべての情報源で一致している数字ではありません。
さらにややこしいのがダメージです。発売当初のデータでは、M860もプレデターも160でした。つまり「殺傷力を大幅に高めた」というゲーム内説明なのに、実際は装弾数と集弾性が少し良いだけ。発売直後は「説明ほど違いが分からない」「+2発くらいしか分からない」という声が出ていました。これについてGSCはパッチ1.6で、プレデターのダメージを説明文に合わせて引き上げたと公式パッチノートに記載しています。ところが、2026年9月現在も複数の情報源ではプレデターの基礎ダメージを160、通常M860も160としています。内部の別係数を変更したのか、後のアップデートで数値が変わったのか、情報の反映が追いついていないのかまでは分かりませんでした。
アタッチメントと改造
プレデターにはホログラフィックサイトとACOG 4倍スコープを装着できます。ストック系の改造、チョーク、ライフルドバレル、レーザーサイトなども用意されています。ライフルドバレルを選ぶと散弾が使えなくなり、スラッグ向けの構成になります。ただし、通常のM860クラッカーに存在するマガジンフィード、つまり箱型マガジン化だけはプレデターでは使えません。これは結構痛いところです。通常M860は専用設計図を入手すると10発の箱型マガジンへ改造でき、まとめてリロードできます。一方のプレデターは8発に増えているものの、最後までチューブへ1発ずつ込める方式です。
旧作では最高威力という圧倒的な個性がありましたが、『2』では通常M860の箱マガジン仕様が便利なので、単純に性能が上というわけではありません。その代わり、スラッグとライフルドバレル、ACOGを組み合わせて遠距離寄りのショットガンとして使う人もいます。プレデターにライフルドバレル、スラッグ、レーザー、ACOGを載せて、スナイパーショットガンのように遊ぶ使い方も見かけます。
入手方法
プレデターはザトンのイズムルドネ(イズムルドネ)で入手できます。イズムルドネには、斜めになった巨大な屋根を持つ野外ステージがあります。建物の東側から大きな斜面を上り、屋根の穴からステージ裏へ降りてください。内部の壁際にある青い箱、またはトランクとして紹介されているコンテナの中にプレデターが入っています。初期バージョンでは箱そのものが出現しない不具合が報告されており、古い情報にはその注意書きが残っています。今検索すると「プレデターが取れない」という古い情報が出てくるのは、このためです。
そして、このイズムルドネという場所にも旧作ネタがあります。『Call of Pripyat』のイズムルドネでは、ホンタたちと一緒にキメラを狩るサイドクエスト(キメラ狩り)がありました。午前3時に向かい、眠っているキメラを仕留めるクエストです。ただし、プレデターをもらえたナイトハントとは別のクエストです。ナイトハントのキメラはジュピターの換気施設に出現しました。ここは混同しやすいので注意してください。それでも、旧作でキメラ狩りをしたイズムルドネに、トラッパーのプレデターが置かれているのは意味深です。GSCがこの配置を旧作へのオマージュだと明言した資料までは見つかりませんでしたが、場所まで知っている旧作プレイヤーならニヤッとする配置だと思います。
使ってみた感想
プレデターは、性能だけを見ると少し評価が難しい武器です。発売当初は、通常M860より2発多いだけで、箱型マガジンにもできないため「ユニークとしては物足りない」という反応がありました。ゲーム内説明ではトラッパーが一撃必殺を求めた銃なのに、その頃は通常M860とダメージ値まで同じだったので、なおさらです。その不満をGSCも把握していたのか、パッチ1.6ではわざわざプレデターだけを名指しして威力を上方修正しています。少なくとも開発側も、発売時の性能が設定に合っていなかったとは考えていたようです。
今は純粋な近距離火力ならサイガD-12などのセミオート勢がありますし、通常M860には箱型マガジンがあります。プレデターが一番強いショットガンという立場に戻ったわけではありません。ただ、トラッパーのプレデターをもう一度持てるという一点は大きいです。『Call of Pripyat』ではナイトハントを終えた証として渡された一挺が、十数年後の『S.T.A.L.K.E.R. 2』では、かつてキメラ狩りをしたイズムルドネに置かれている。性能だけなら代わりはありますが、旧作を遊んだ人には売りにくい一挺です。こういう、来歴まで作り込まれたユニーク武器は印象に残ります。









