「フォーラ-221」をもとにした、予約特典と上位版のアサルトライフル。
ララバイ
ララバイの詳しい説明
ゾーンの内外での特殊任務にて能率を向上させるために無数の改修が施されたフォーラ-221。内蔵の音声モデレーターを装備している。

ララバイ(Lullaby)は、5.45×39mm弾を使用するフォーラ-221の固有版アサルトライフルです。通常版を特殊任務向けに改造したモデルで、公式説明でも内蔵サウンドモデレーターを備えるとあります。見た目も大きく手が入っており、茶色のレシーバー、縦型フォアグリップ、専用ハンドガードなど、通常のフォーラ-221とは別物に近い仕上がりです。
最初にひとつ注意があります。ララバイはアルティメットエディション限定です。デラックスエディションには含まれません。デラックスからアルティメットへアップグレードすると、その時点でララバイを含むアルティメット限定の中身が開きます。
元ネタのFort-221とTavor
名前の元になっているのは、ウクライナのRPC Fortが扱っていたFort-221系です。さらに大元をたどると、イスラエルのIMI、現在のIWIが開発したTavor TAR-21に行き着きます。Tavorは1990年代に、M16系などに代わる次世代歩兵銃として開発されたブルパップ式アサルトライフルです。機関部とマガジンをトリガーより後ろへ置くことで、銃身長を確保しながら全長を短くできるのが特徴でした。開発はIDFと協力して進められ、1990年代末から2000年代初頭にかけて試験と配備が進んでいます。

ウクライナとの関係ができたのは2008年です。RPC FortはIMIからTavor TARとTavor X95などのライセンスを取得し、TARをFort-221、X95をFort-224としてカタログに掲載しました。特殊部隊や国家警備隊向けに少数が用意されました。ただし、この点も少し入り組んでいます。実物のFort-221とイスラエル製Tavorを比較すると、刻印以外に目立った違いは確認できないという指摘もあります。初期のFort-221はイスラエルから完成品を輸入して刻印を変更した可能性があり、本格的なウクライナ国内生産まで進んだかははっきりしません。なので、Fort-221を単純にウクライナ製Tavorと言い切るより、RPC Fortがライセンス展開したTavor TAR-21系としたほうが正確です。

そしてゲームの3Dモデルは、さらに少し違います。実銃としては、IWI Tavor SAR TSB16をベースに大きくアレンジしたモデルとみられます。つまり、名前はFort-221、実際のモデルは民間向けTavor SAR寄りという組み合わせです。
旧三部作でのFora
Fort-221やTavor系ライフルそのものは、旧三部作のバニラ版には登場しません。ただし、Foraという名前には旧作からのつながりがあります。『Shadow of Chernobyl』ではウクライナ製Fort-12拳銃がFort-12Mk2として登場し、『Clear Sky』と『Call of Pripyat』では名前がFora-12へ変更されました。『S.T.A.L.K.E.R. 2』では、そのForaという名前が同じRPC Fortに関係するFort-221へ移った形です。旧作経験者にはFora=拳銃という印象があるので、今作でいきなりブルパップライフルになっているのは、少し意外なところです。
通常のフォーラ-221との性能差
| 項目 | フォーラ-221 | ララバイ |
|---|---|---|
| ダメージ | 17 | 17 |
| 貫通 | 40% | 40% |
| 連射速度 | 800RPM | 800RPM |
| 基本射程 | 22m | 22m |
| 有効射程 | 35m | 35m |
| 精度 | 93% | 93% |
| 重量 | 3.3kg | 3.3kg |
| 装弾数 | 30発 | 30発 |
| 反動値 | 198 | 178 |
ここは古い情報に気をつけてください。今のゲームでは、通常のフォーラ-221とララバイは上の表のとおりほぼ同じ値で、40発マガジンにも対応します。はっきり違うのは反動値で、通常版が198なのに対し、ララバイは178。ゲームファイル上ではララバイにグリップが固定装備されており、この差が反動値に反映されています。撃ったときの縦方向の暴れを少し抑えたフォーラ-221、と考えると分かりやすいです。
一方、発売直後の情報を見ると話が違います。2025年1月ごろは、通常版がダメージ0.9、射程1.9なのに対し、ララバイはダメージ0.8、射程2.4、重さ4.8kgでした。古い情報には射程が伸びたという説明が残っていますが、現行の性能表では両者とも同じ値です。つまり、ララバイは威力を落として射程を伸ばした銃という説明は、現在のデータには合いません。通常版と弾道性能はほぼ同じで、ララバイ側の明確な利点は反動の小ささと内蔵サプレッサーです。この銃、昔の情報だけ見ていると評価が変わってしまいます。
外観と内蔵サプレッサー
見た目は通常のフォーラ-221より凝っています。通常版との違いは、茶色のアッパーレシーバー、Magpul RVG系の縦型フォアグリップ、専用M-LOKハンドガード、内蔵サプレッサーです。さらにララバイのPMAGは残弾確認窓が透明になっており、通常版の不透明な窓とは細かく作り分けられています。チークパッドも通常モデルとは異なり、ララバイでは省かれています。一番目立つのはやはりサプレッサーです。普通のフォーラ-221へ筒型サプレッサーを後付けした形ではなく、銃身周辺を覆う専用ハンドガードと一体化したような外観になっています。公式はbuilt-in sound moderatorと表現しており、設定上は内蔵式と考えて問題ありません。
ただ、内部の値は少し変わっています。SOFMODなど本当に取り外せないサプレッサーを持つ武器は、サプレッサーの欄が「固定」になっています。それに対してララバイは通常のサプレッサー対応を示すXになっており、固定装備はグリップだけです。さらに古い情報では、ララバイの対応アタッチメントとして通常のアサルトライフルサイレンサーまで掲載されています。ここは情報が一致していません。見た目と公式設定では間違いなく内蔵サプレッサーですが、ゲーム内部で通常サプレッサーとどう区別して処理しているかは分かりません。騒音低減率などの固有数値もないため、ララバイだけ特別に何%静かになる、という数字はありません。
ゲームモデルと実銃
銃好きなら、ララバイでもうひとつ引っかかるところがあります。ゲームでは5.45×39mm弾を使用します。Fort-221には実際に5.45×39mm仕様が存在したとされるので、ここだけなら特に不思議ではありません。ところが3Dモデルには5.56 NATO 1/7というTavor SAR由来の刻印が残っています。さらにゲーム内のマガジンに入っている弾薬モデルも、見た目は5.56×45mm NATOです。要するに、設定はウクライナ仕様のFort-221、外形は米国向けTavor SAR、弾薬モデルには5.56mmの名残がある、という混ざり方です。しかも元になったTavor SARは民間向けのセミオート銃なので、ゲームモデルのセレクターにはSAFEとFIREしかありません。それなのに『S.T.A.L.K.E.R. 2』では普通にフルオート射撃できます。ララバイにもこの特徴がそのまま残っています。細かい話ですが、フォーラ-221系は、こういう実銃とのずれがあちこちにあります。
アタッチメントと改造
現在のゲームファイル集計では、ララバイには縦型グリップが固定装備されています。サイトはホロサイト、RNBW 2倍スコープ、ACOG 4倍スコープに対応し、40発の大容量マガジンも使用できます。通常のフォーラ-221には3倍スコープも記載されていますが、ララバイの対応欄にはありません。通常のフォーラ-221には技術者による5.56×45mm化もあります。ただし、現在のゲームファイル集計にはララバイの5.56mm化後を独立した行として載せていません。
入手方法
ララバイはアルティメットエディション限定です。Standardやデラックスエディションだけでは、通常プレイでこの武器のジャーナリストの隠し場所は出現しません。デラックスエディションを持っている人は、アルティメットへのアップグレードを買えば手に入ります。
購入しただけでインベントリへ直接入るわけではありません。序盤のメインクエスト「干し草の針」を終えたあと、ザリシアの自分用スタッシュからジャーナリストのフラッシュドライブを回収すると、サイドクエスト「求めよ、さすれば見出さん」が始まります。ここから各地にジャーナリストの隠し場所が表示されます。アルティメットエディションでは、デラックスの分に加えて、ララバイなどのアルティメット限定の隠し場所も追加されます。
ララバイがあるのはケミカルプラント地域の軍事倉庫です。目的の箱は建物の2階にあります。正面付近に停まっている黄色いトラックへ登り、入口上のひさしへ移動。そのまま2階の開いた窓から建物へ入り、廊下を進んだ先の部屋にあるジャーナリストの箱を開けると入手できます。箱には5.45×39mm弾も入っています。軍事倉庫には暗証番号を使う別の保管庫もありますが、ララバイの箱を取るために暗証番号は必要ありません。外から2階へ登るルートです。この2つを混同している攻略もあるので、そこだけ注意です。
使ってみた感想
ララバイは、完全な上位版と見るより、通常のフォーラ-221に便利な装備を最初から付けた固有版と見たほうがしっくりきます。ゲームファイルを確認すると、ララバイはグリップによって反動が少し下がっており、それ以外のダメージなどは同じです。発売当初は性能表示が違っていたこともあり、評価が混乱していた時期もありました。
5.45mm弾の入手しやすさ、内蔵サプレッサー、精度と高めの連射速度を理由にララバイを愛用しているプレイヤーは多いです。反対に、ゲーム後半の重装兵を相手にすると貫通力不足を感じ、ドニプロなどへ乗り換えるという声もあります。今の性能を見ると、ララバイの良さは派手な火力アップではありません。通常のフォーラ-221とほぼ同じ弾道性能のまま、反動を少し抑え、最初から静音仕様になっていることです。アルティメットエディション特典だからといって特別強いわけではなく、差はそれほど大きくありません。その代わり、見た目は通常版より凝っています。茶色のTavorにM-LOKハンドガード、縦グリップ、内蔵サプレッサーという組み合わせは格好いいですし、実用品というより、フォーラ-221好き向けの豪華なカスタムモデルという立ち位置が一番しっくりきます。









