12番(ショットガン)を使うショットガン。
ブームスティック
ブームスティックの詳しい説明
この小型で軽量のソードオフ狩猟用ショットガンは、環境がめまぐるしく変化するゾーンでは以外にも役に立つ。隠し持てる利便性と接近戦における高い有効性がある。

ブームスティック(Boomstick)は、12ゲージ弾を使用する水平二連のソードオフ・ショットガンです。中折れ式の古い猟銃を、銃身もストックも大胆に切り詰めた一挺です。装弾数は2発しかありませんが、重量はわずか1.90kg。ゲーム開始直後からバンディットがよく持っているので、『S.T.A.L.K.E.R. 2』で最初に触るショットガンがこれだった人も多いと思います。
この銃はシリーズを昔から遊んでいる人には懐かしい存在です。名前こそブームスティックへ変わりましたが、旧三部作にずっと登場していたソードオフの水平二連ショットガンの直系です。元になった実銃はTOZ-66で、旧作から続くTOZ系の水平二連猟銃を切り詰めた武器です。
元ネタのTOZ-BM/TOZ-66系
ブームスティックの元になった実銃はTOZ-66です。TOZ-BMからTOZ-66へ続く、トゥーラ製の外部ハンマー式水平二連猟銃の系統にある銃で、『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズでは昔からこの系統の特徴が混ざった形で使われています。

この系譜は古く、最初のTOZ-Bはロシア帝国時代の1902年にトゥーラ兵器工場で開発された水平二連の猟銃でした。第一次世界大戦やロシア内戦、第二次世界大戦による中断を挟みながら長く作られ、1957年には改良型のTOZ-BMへ交代します。TOZ-BMは主に16ゲージと20ゲージが作られ、12ゲージ仕様も少数存在しました。さらに1968年、TOZ-BMの12ゲージ系を引き継ぐ形で登場したのがTOZ-66です。こちらは12ゲージを前提とした外部ハンマー式の水平二連で、1970年代前半まで生産されました。

『S.T.A.L.K.E.R. 2』のブームスティックも12ゲージなので、口径まで含めるとTOZ-66に近いです。ただ、旧作内部ではこの銃がwpn_bm16と呼ばれ、ゲーム内説明ではBM 17という名前まで出てきます。GSCは昔からTOZ-BM系の名前を残しながら、TOZ-66に近い水平二連をゲーム内へ落とし込んでいます。
実銃からかなり切り詰めたソードオフ
実銃のTOZ-BMやTOZ-66は、本来は長い銃身と肩に当てる木製ストックを備えた普通の猟銃です。TOZ-BMなら銃身はおよそ700〜720mm、TOZ-66も約700mm級です。ブームスティックは、その銃身をフォアエンドの少し先まで切り、ストックもほとんど全部落として曲線状のグリップだけを残しています。猟銃というより、バンディットが作業場で無理やり短くした武器に見えます。
それでも、左右に並んだ銃身、外へ露出した2つのハンマー、中折れ式の機関部といった古い水平二連らしい部分はきちんと残っています。『S.T.A.L.K.E.R. 2』の公式モデルは金属部分の彫刻も細かく、安物に見える武器なのに、妙に手の込んだ作りです。
発射方法にも変わった経緯があります。発売前の映像では、片方だけ撃つか、左右を同時に撃つかを選べる仕様になっていました。ところが製品版では1発ずつしか撃てません。二連ショットガンなら両銃身をまとめて叩き込みたくなりますが、そこは没になっています。実際、両銃身同時発射を復活させるMODまで作られています。
旧三部作では初心者の相棒
このソードオフは『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズでは古株です。初代『Shadow of Chernobyl』ではソードオフ二連銃(Sawn-off dbl-barrel)として登場しました。ゲーム内部名はwpn_bm16。バンディットや新人ストーカーが頻繁に持っており、ゲーム内説明でも初心者がよく使う武器になっています。完成版ではソードオフだけが残りましたが、開発途中のビルドにはフルサイズのTOZ-66も存在していました。
『Clear Sky』でも続投し、序盤ではススロフから武器として渡されます。この作品でもフルサイズの水平二連を復活させる予定がありましたが、結局また没になりました。その代わり、長銃身の二連ショットガン枠は上下二連のTOZ-34が担当しています。『Call of Pripyat』にも切り詰め式ショットガン(Sawed-off shotgun)として登場します。ただ、この頃になるとチェイサー13などの使いやすいショットガンを早めに入手できるため、明確に下位の武器です。精度、射程、装弾数、再装填、耐久性のどれも厳しく、安さが主な長所という立場でした。
つまり『S.T.A.L.K.E.R. 2』のブームスティックは、完全な新武器というより、初代からいるソードオフを新しい名前とモデルで復活させたものです。
性能
| 項目 | ブームスティック |
|---|---|
| 使用弾薬 | 12ゲージ |
| 装弾数 | 2発 |
| ダメージ | 150 |
| 貫通 | 1.0 |
| 連射速度 | 120RPM |
| 最適射程 | 4.5m |
| 重量 | 1.90kg |
| 基本価格 | 1,700クーポン |
2026年9月時点で、ブームスティックはダメージ150、貫通1.0、装弾数2発、重量1.90kgです。TOZ-34と比べると、違いがよく分かります。TOZ-34もダメージ150、貫通1.0、2発装填ですが、重量は3.10kg、最適射程は7m。ブームスティックは1.2kgも軽い代わりに、射程と散弾のまとまりを捨てた銃になっています。
至近距離なら十分に強い銃です。犬やフレッシュ、序盤の軽装バンディットへ散弾をまともに当てれば大きく削れます。ただ、少し離れるだけで散弾が広がり、貫通1.0なので装甲を着た人間も苦手です。しかも2発撃ったら中折れして再装填。このテンポはいかにも古いショットガンらしいものですが、複数のミュータントに囲まれると急に苦しくなります。
アタッチメントと改造
ブームスティックには、外付けアタッチメントがありません。サイト、サプレッサー、大容量マガジンなどは付けられません。技術者による基本的な武器改造そのものは可能で、ブームスティック用のアップグレード画面もあります。ただし、後半武器のようにアタッチメントを増やして別物にする銃ではありません。
そして、見た目がこれだけ短いのにバニラではピストル枠に装備できません。Nexus Modsには、ピストル枠へ入れられるようにするMOD(Boomstick Sidearm)がありますが、通常仕様ではサイドアーム扱いではありません。旧作では小さな補助武器らしい見た目だっただけに、少し惜しいところです。なお、2026年9月時点でブームスティックの固有版はありません。
入手方法
ブームスティックは簡単に手に入ります。最も普通なのは、序盤のバンディットから拾う方法です。レッサーゾーンに入ってすぐの敵もよく持っているため、お金を払って買う必要すらないことが多いです。ショップではザリシアのハムスター、その後はボタ山のヒューロンでも販売されています。
固定配置もあります。レッサーゾーン南部のダイアシケットにある兵士像の裏側付近にはブームスティックが隠されています。罠にも使われています。『S.T.A.L.K.E.R. 2』ではブームスティックそのものをワイヤー式トラップに取り付けている場所があり、解除した銃を回収できます。ロストクのアリーナでも登場します。「アリーナ:ラウンド2」でブラインドドッグやシュードドッグと戦うとき、コアースからブームスティックと弾薬を渡されます。ただし、これはアリーナ用の貸し出し装備で、試合後には返却します。入手イベントではありません。
Boomstickという名前
Boomstickという言葉は、映画『キャプテン・スーパーマーケット』で主人公のアッシュがショットガンをそう呼んだことで有名になりました。英語圏では、ショットガンを指す俗称としても定着しています。『S.T.A.L.K.E.R. 2』のブームスティックも、短く切り詰めた二連ショットガンという見た目にはよく合った名前です。
使ってみた感想
性能だけを見ると、序盤を抜けたあたりから厳しくなります。2発、短射程、低貫通、アタッチメントなし。少し進めばM860クラッカー、SPSA-14、サイガD-12と、もっと扱いやすいショットガンが次々に出てきます。近距離で散弾をまとめて当てたときの火力は十分ですが、距離を取られたり複数の敵を相手にしたりすると、2発ごとの再装填が重くのしかかります。
それでも、この銃は手放しにくい魅力があります。ボロい水平二連を抱えた新人ストーカーやバンディットという、シリーズ初期の雰囲気がそのまま残っています。性能だけなら早めに卒業する銃です。それでも中折れして2発を詰め直し、近距離で一発ずつ叩き込む感触はブームスティックにしかありません。強さとは別のところで、『S.T.A.L.K.E.R.』らしさをよく残した武器です。
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