「インテグラル-A」をもとにした、予約特典と上位版のサブマシンガン。
リーマン
リーマンの詳しい説明
本格的な調整を施されたインテグラル-A。基本版との主要な違いは、統合された音声モデレーターを装着した特製の銃身と延長されたハンドガードである。

リーマン(Riemann)は、9×19mm弾を使用するサブマシンガンで、インテグラル-Aのユニーク版です。デラックスエディションの特典武器で、デラックスの内容を含むアルティメットエディションでも入手できます。通常版と同じく毎分1000発という高い連射速度を持ちますが、こちらは専用の銃身と長いハンドガード、それにサプレッサーを最初から組み込んだカスタムモデルです。公式も通常版との主な違いとして、specialized barrel、integrated sound moderator、longer handguardの3点を挙げています。
見た目も派手です。黒を基調にしつつ、ロアレシーバーやセレクター周辺へ赤が入り、前方には通常のインテグラル-Aにはない長いハンドガードが付いています。中身まで別物にした高火力版ではなく、インテグラル-Aを静音性と反動制御寄りに仕立てた特別仕様です。ただし、内部データではダメージや貫通、連射速度そのものは通常版と同じです。名前付き武器だからといって、威力まで上がっているわけではありません。
元ネタのKRISS Vector
元になった実銃は、アメリカのKRISS Vectorです。ゲーム内のインテグラル-Aもリーマンも、KRISS Vector Gen II系がベースです。Vectorの大きな特徴は、マガジンの後ろにある機構です。一般的な短機関銃のように作動部をほぼ真後ろへ動かすのではなく、KRISS Super Vと呼ばれる機構では内部の慣性ブロックを下方向へ動かします。銃身軸も低く配置されており、この組み合わせによって体感反動と銃口の跳ね上がりを抑えます。

この機構を考案したのは、FN Herstalに在籍していたフランス人技術者Renaud Kerbratです。開発を進めたTransformational Defense Industries、後のKRISS USAは2005年末ごろから本格的な設計作業を進め、2006年5月にはXSMG試作銃が実射。その後の試験を経て、2008年1月には最初の販売へ進みました。初期のVectorといえば.45 ACPの印象が強い銃でしたが、現在のGen II系には9×19mm仕様もあります。『S.T.A.L.K.E.R. 2』では逆に9×19mmが標準で、技術者の改造によって.45 ACPへ変更できます。ゲームでは手軽に変更できますが、実銃のVectorはレシーバーをその場で簡単に別口径へ変更するような銃ではありません。

旧三部作には登場しない
KRISS Vectorは、『Shadow of Chernobyl』『Clear Sky』『Call of Pripyat』の公式版には登場しません。インテグラル-Aという名称も『S.T.A.L.K.E.R. 2』からです。Vector自体が世に出始めた時期も旧三部作と近く、『Shadow of Chernobyl』発売時点ではまだ市販前でした。そのため、AKやMP5、Vintorezのように旧作から受け継がれた銃ではありません。一方、MODまで含めると話は変わります。『Anomaly』用にはKRISS Vectorを追加するアドオンが複数作られており、The Armed Zone系の武器パックにもVectorが入っています。STALKERのMODを長く遊んでいた人なら、『S.T.A.L.K.E.R. 2』以前から見覚えがあってもおかしくありません。公式シリーズでは新顔ですが、MODでは以前から馴染みのある銃です。
ゲームモデルと実銃
通常のインテグラル-AはKRISS Vector Gen IIを分かりやすくモデルにしています。ただし、細部はそのままではありません。ゲームモデルではKRISS純正とは異なるMepro FRBS系のバックアップサイトを装備し、Vectorのロゴも上下逆のような向きで残っています。ゲームでは20発マガジンが標準ですが、実銃の9mm VectorはGlock系マガジンを使用し、現行モデルには17発仕様と40発仕様があります。
リーマンになると、外観はさらに変わります。公式説明では専用バレル、内蔵サウンドモデレーター、延長ハンドガードを装備。さらに赤いロアレシーバーとセーフティ、セレクター、短いフォアグリップが付き、ハンドガードはKRYTAC製KRISS Vector用KeyModハンドガードに近い形です。KRYTACはエアソフト製品です。特定の実在Vectorカスタムをそのまま再現したのではなく、KRISS Vector Gen IIへ実在パーツやエアソフト系の意匠を混ぜたゲーム独自カスタムになっています。赤がよく目立ち、通常のインテグラル-Aが真面目な近代SMGに見えるぶん、リーマンはレア武器らしい外見になります。
通常のインテグラル-Aとの性能差
| 項目 | インテグラル-A | リーマン |
|---|---|---|
| ダメージ | 13 | 13 |
| 貫通 | 2.8 | 2.8 |
| 連射速度 | 1000RPM | 1000RPM |
| 最適射程 | 15m | 15m |
| 装弾数 | 20発 | 20発 |
| 重量 | 2.70kg | 3.24kg |
| 耐久指数 | 1174 | 1174 |
現在の内部データでは、弾そのものの性能差はほぼありません。ダメージ、貫通、連射速度はどれも通常版と同じです。リーマンの違いは固定装備にあります。反動を抑える代わりに重量が増える専用モジュールが最初から付いており、取り外せません。そのため通常のインテグラル-Aより重い一方、フルオート時はリーマンのほうが扱いやすくなっています。ダメージや射程、連射速度といった基本性能は同じですが、リーマンには最初から反動低減カスタムが入っています。
重量は現在3.24kgです。過去には4.8kgや5kg超という表示だったこともありますが、今は3.24kgに落ち着いています。
内蔵サプレッサー
リーマンで大きな特徴になるのが内蔵サプレッサーです。公式はintegrated sound moderatorと説明しており、設定上もゲーム上も最初から消音された武器です。そのため、別売りのピストルサイレンサーは追加装着できません。通常のインテグラル-Aなら後からピストルサイレンサーを付けられますが、リーマンは銃身側が専用品になっています。
内蔵サプレッサーには欠点もあります。サプレッサー使用時の耐久消費が加わるため、摩耗面では通常のインテグラル-Aより不利です。最初から静音化されている代わりに、耐久面まで含めると必ずしも得とは言えません。
アタッチメントと改造
標準マガジンは20発で、大容量インテグラル-Aマガジンを装着すると30発になります。毎分1000発で撃つ銃なので、20発では本当に一瞬で空になります。30発マガジンは優先して付けたい装備です。照準器はホログラフィックサイトとRNBW 2Xスコープに対応しています。特に2倍サイトは近距離から中距離まで使いやすく、この銃との相性がいいです。
技術者の改造では、通常のインテグラル-Aと同じく.45 ACPへの口径変更も可能です。ただし、改造直後にUIが9×19mmのままになる表示不具合があり、弾薬を入れ直したり武器を取り出した時点で表示が更新されます。.45化すると一発あたりの火力を上げられる一方、リーマンは毎分1000発で撃つため弾薬消費も激しくなります。9mmのまま安い弾を大量に撃つか、.45にして一発を重くするかを選べます。
入手方法
リーマンは通常の探索では出ません。デラックスエディション、またはデラックスの内容を含むアルティメットエディションが必要です。現在はスタンダードエディションからデラックス/アルティメットへのアップグレードも公式に用意されています。特典武器ですが、ゲーム開始直後にインベントリへ入るわけではありません。まずメインクエスト「干し草の針」を終えます。その後、自分の保管箱に入ったジャーナリストのフラッシュドライブを取ると、サイドクエスト「求めよ、さすれば見出さん」が始まり、各地のジャーナリストの隠し場所がマップへ追加されます。
リーマンが入っているのは、ロストク北側にある兵舎のジャーナリストの隠し場所です。ロストクの大きな拠点そのものではなく、さらに北へ離れた長方形の兵舎へ向かいます。ボルホフSAMとブリヤフカの間あたりで、ジャーナリストの隠し場所のマーカーを追えば近くまで行けます。建物へは東側の入口から入るのが分かりやすいです。中へ入って左へ進むと、二段ベッドが並んだ大部屋があります。ここには重力系アノマリーが密集しているので、ボルトを投げながら進みます。部屋の奥まで抜けると、二段ベッドの間の床にジャーナリストの隠し場所があります。その中にリーマンが入っています。建物は兵舎、学校、軍施設など呼び方が分かれていますが、場所と建物自体は同じです。近くには別の金庫と暗証番号を使う仕掛けもありますが、リーマンを取るだけなら金庫を開ける必要はありません。ジャーナリストの隠し場所まで到達すれば入手できます。
使ってみた感想
リーマンは、序盤から中盤にかけて特に使いやすい武器です。取り回しがよく、2倍サイトとの相性もいい。高い連射速度と低反動のおかげで、人間相手なら頭付近へ短いバーストを置くだけでも十分戦えます。一方、終盤まで何でもこなせる武器ではありません。人間相手の近距離から中距離では強いものの、ミュータント相手では一発の軽さとマガジン容量が気になりますし、遠距離ではアサルトライフルほど融通が利きません。1000RPMなので、外したときの弾の減り方も相当速いです。
通常のインテグラル-Aへ後付けサプレッサーを付けた構成と比べると、リーマンの内蔵サプレッサーが常に有利とは限りません。通常版は軽く、必要な装備だけを後から選べるためです。性能だけを見ればインテグラル-Aの完全上位版ではありません。それでも、最初から静かで反動が小さく、毎分1000発を撃ち込める使用感の良いVectorです。赤黒い専用外装も含めて、特典武器らしさは十分あります。Integral、Vector、リーマンはすべて数学に関係する言葉で、名前もそこを意識して付けられています。









