9x18mmを使うハンドガンです。
APSB
APSBの詳しい説明
かつてソビエト特殊部隊の主力であったサイレンサー付きピストル。ゾーンにおいては、ありとあらゆる問題を目立たずに解決するための道具としての地位を速やかに確立した。

APSBは、9×18mm弾を3点バーストで撃つ大型のマシンピストルです。『S.T.A.L.K.E.R. 2』ではピストル枠に入りながら貫通が3あり、18発を高速で撃ち込めるので、普通の拳銃というより、近距離で相手を崩す小さな自動火器として使えます。
性能はダメージ20、貫通3、連射速度706rpmです。標準マガジンは18発で、30発の大容量マガジン、コリメーターサイト、サプレッサーを付けられます。一発のダメージは低めですが、3発をまとめて撃つうえ拳銃としては貫通が高いので、相手の装備が重くなるほど、ほかの9×18mm拳銃との差が出てきます。
元になった実銃は、ソ連のステーチキンAPBです。

元になったステーチキンAPS
APBの元は、APS(ステーチキン自動拳銃)です。イーゴリ・ステーチキンが設計し、9×18mmマカロフ弾を使う拳銃として、1951年にソ連軍に正式採用されました。同じ年に採用されたマカロフPM(PTMの元)と比べると大きな拳銃で、全長225mm、空の20発マガジンを含めて約1.02kgあります。装弾数は20発で、単発のほかにフルオートでも撃て、連射速度は毎分約600発です。
マカロフPMが腰に差しておく小さな軍用拳銃だったのに対し、APSは戦車や装甲車の乗員、砲兵、RPGの射手のように、小銃をいつも抱えていると邪魔になる一方で、普通の拳銃だけでは心細い兵士に持たせるための銃でした。今でいう個人防御火器に近い考え方です。
木製ホルスターがストックになる
APSは、拳銃を入れて持ち歩く木製のホルスターを、そのまま銃の後ろに付けて肩当て(ストック)にできました。モーゼルC96と同じ仕組みです。1kg前後の短い銃から9×18mmをフルオートで撃つと大きく暴れるので、ストックを肩に当てて連射を安定させていました。
リアサイトには25m、50mのほかに100mと200mの目盛りもあり、普通の拳銃より広い距離で使うつもりだったことが分かります。連射速度を落とす機構も入っていて、短い銃身と小さなストックでも撃ち続けられるよう、毎分約600発に抑えてありました。
軍用拳銃としては大きすぎた
問題は大きさでした。本体だけで1kg前後あり、大きな木製ホルスターも持ち歩かなければなりません。それでいてAKの代わりになるほどの射程や威力は無く、拳銃としては大きく、小銃としては弱い銃でした。重さ、ホルスターの扱いにくさ、9×18mm弾の限界から、ふつうの部隊では次第に使われなくなりました。
APBへの改造
1970年代の初め、このAPSをもとに、ソ連の特殊部隊やKGB向けの消音型が作られました。これがAPB(消音自動拳銃、GRAUインデックス6P13)です。
新しく作った拳銃ではなく、APSの改造です。銃身を延ばしてサプレッサーを付けられるようにし、発射ガスを逃がして弾速を抑える加工も入れました。大きな木製ホルスター兼ストックはやめて細いワイヤー式のストックにし、サプレッサーも取り外せます。20発の9×18mmをフルオートで撃て、サプレッサーと肩当てを付けられる、変わった拳銃になりました。実際には、撃ち続けるより2〜4発の短い連射で使うのが向いていました。
ゲームの名前はAPSBですが、実銃の名前はAPBです。ゲームのモデルにもAPBの延ばした銃身があり、見た目は通常のAPSではなく消音型のAPBがもとになっています。

ゲームでは3点バーストになった
『S.T.A.L.K.E.R. 2』版でいちばん変わったのは撃ち方です。APSBは3点バースト専用で、引き金を引くと最大3発を続けて撃ちます。すぐ離せば1発や2発で止められますが、基本は3発ずつ撃つ銃です。
実銃のAPSとAPBは、単発とフルオートで、3点バーストはありません。ただ、実銃のAPBもフルオートを2〜4発の短い連射で使っていたので、ゲームはその撃ち方を最初から3発バーストに固定した形です。仕組みは違いますが、使い方は近いと言えます。
18発マガジンもゲーム独自
実銃のAPSとAPBの標準マガジンは20発ですが、『S.T.A.L.K.E.R. 2』のAPSBは18発です。
| 実銃APB | S.T.A.L.K.E.R. 2 APSB | |
|---|---|---|
| 弾薬 | 9×18mm PM | 9×18mm |
| 標準装弾数 | 20発 | 18発 |
| 射撃 | 単発/フルオート | 3点バースト |
| サプレッサー | 専用品あり | 装着可能 |
| ストック | ワイヤーストック | 使用不可 |
| 大容量弾倉 | 標準20発 | 30発あり |
大容量マガジンを付けると30発まで増えます。見た目はAPBに近くても、18発、3点バースト、ストック無し、30発の拡張マガジンという中身はゲーム向けで、APBをもとに作り直したマシンピストルと言えます。
サプレッサーは最初は付いていない
APBはもともと消音のために改造された拳銃ですが、ゲームで拾ったAPSBには、最初はサプレッサーが付いていません。あとからピストル用のサプレッサーを付けます。モデルにはAPBの延ばした銃身が残っているので、銃はAPBなのに、拾った直後だけ消音器の無いAPSのような状態です。
S.T.A.L.K.E.R. 2での性能
| 性能 | APSB |
|---|---|
| 弾薬 | 9×18mm |
| ダメージ | 20 |
| 貫通 | 3 |
| 連射速度 | 706rpm |
| 最適射程 | 8m |
| 威力保持率 | 35% |
| 標準装弾数 | 18発 |
| 射撃モード | 3点バースト |
| 重量 | 1.1kg |
APSBでいちばん目を引くのは、ダメージ20より貫通3です。PTMはダメージ30、貫通1なので、1発だけならPTMが上ですが、APSBは貫通3の弾を3発まとめて速く撃ち込みます。軽装の相手なら1発の重い拳銃でも十分ですが、防具が厚くなると、装甲を抜きながら3発を入れられるAPSBのほうが後半でも火力を出せます。9×18mmなので序盤の銃に見えますが、中身は違います。
重装備の敵にも使いやすい
後半になるとエクソスケルトンのような硬い防具の敵が増え、貫通の低いピストルでは胴に何発撃っても効き目が薄くなります。APSBは本体の貫通が3あるので、ここでも通ります。9×18mmの徹甲弾を使えば、さらに防具に強くなります。徹甲弾の性能はアップデートで調整されていますが、APSB自体の貫通が高いので、重装備に使いやすい点は変わりません。
『S.T.A.L.K.E.R. 2』では、口径より、武器ごとの貫通の値が大きく影響します。9×18mmだから弱い、とは言えない拳銃です。
30発にすると小型SMGに近い
大容量のAPSBマガジンを付けると、装弾数が18発から30発に増えます。3点バーストなので、18発なら6回、30発なら10回撃てます。この4回の差は大きく、18発では調子よく撃っているうちにすぐ空になりますが、30発なら何人か相手にしても余裕があります。
しかもAPSBはピストル枠なので、長物を2丁持ったうえで、30発の3点バースト武器を腰に差しておけます。スコープマウントを足せば等倍のサイトを付けられ、サプレッサーも使えます。30発マガジン、ドットサイト、サプレッサー、3点バーストまでそろえると、見た目は拳銃でも使い方はSMGに近くなります。
反動を抑える改造
改造では、カウンターウェイトで拡散を抑え、ゴムコーティングで反動を減らし、スコープマウントやレーザーデジグネーターを足せます。APSBは3発まとめて当てて火力を出す銃なので、1発目だけ胴に入って残り2発が反動で頭の上へ抜けると、バーストの意味が薄れます。1発のダメージを上げるより、3発を同じ所に入れられるようにする改造を選びましょう。
マズルブレーキとサプレッサーは同じ銃口に付けるので、両方は付けられません。反動をさらに抑えるか、音を消すかを選びます。
弾と耐久の減りは早い
3点バーストなので、引き金を1回引けば基本は3発使います。18発マガジンなら6回で空になり、30発でも10回です。1発ずつ撃つPTMとは、弾の減り方がまるで違います。
武器の傷みも、撃ったぶんだけ進みます。9×18mm弾は手に入れやすいものの、毎回3発ずつ撃っていると修理に出す回数が増えます。弾が安くても、維持費まで安いわけではありません。
APSBの使い方
APSBは、普通の拳銃の代わりというより、近距離用の3点バースト武器として使いましょう。8m前後までなら、胴に合わせて3発ずつ撃つだけで十分に強く、防具の薄い相手ならそのまま押し切れ、重装備でも高い貫通が役に立ちます。
反対に、遠くの敵に1発ずつ当てる使い方には向きません。射程は短く、1発のダメージも20なので、遠くはライフルに任せましょう。
メイン武器のリロード中に敵が近づいてきた、部屋に入ったら目の前に敵がいた、ブラッドサッカーに急に詰められた、というときに、腰から抜いて3発ずつ返せるのがAPSBの強みです。30発マガジンまで付けると、予備のSMGを1丁持っている感覚になります。
入手時期は中盤以降
APSBは、レッサーゾーンを歩き始めてすぐ拾える拳銃ではありません。決まった場所では、ケミカルプラントのステチャンカ近くにある建物の屋上で手に入ります。空間アノマリーで屋上へ移る場所です。マラカイトやヤニフのほうまで進むと、手に入る機会が増えます。
30発の大容量マガジンは別のアイテムで、ケミカルプラントの丘の上の保管所にある隠し場所で手に入ります。進み具合によっては、関係するサイドクエストも絡みます。18発のままでも十分使えますが、30発マガジン、サイト、サプレッサーまでそろうと、使い勝手が大きく変わります。
ユニーク版のエンカレッジ
APSBには、コルシュノフ大佐の私物のエンカレッジというユニーク版があります。ダメージがAPSBの20から28に上がり、貫通3と706rpmはそのままなので、APSBの弱点だった1発の軽さまで補われています。
ただし、手に入るのはストーリーの最後のほうです。スパーク側かストレロク側で進め、終盤のコルシュノフ戦で手に入れます。帰還不能限界点を越えたあとなので、ふだんの探索で長く使える武器ではありません。スライドにはウクライナの国章が入っています。
APSBの評価
実銃のAPBは、軍用拳銃としては大きすぎたAPSを、特殊部隊向けの消音自動拳銃に作り直した銃でした。『S.T.A.L.K.E.R. 2』のAPSBはそこからストックを外し、20発を18発に、フルオートを3点バーストに変えた代わりに、30発マガジン、ドットサイト、レーザーまで載せられるようになっています。拳銃なのに普通の拳銃ではない、という立ち位置は実銃から変わっていません。ピストル枠に近距離の火力を置きたいなら、有力な選択肢です。

