12番(ショットガン)を使うショットガンです。
TOZ-34
TOZ-34の詳しい説明
広く普及し安価な、ありふれた狩猟用ライフル。それでも、ミュータント相手ならハンドガンよりも効果的である。

TOZ-34は、上下に2本の銃身を並べた中折れ式の二連ショットガンです。
ゲーム内説明は「広く普及し安価な、ありふれた狩猟用ライフル。それでも、ミュータント相手ならハンドガンよりも効果的である」です。説明どおり、序盤から手に入りやすい安物の猟銃という立ち位置。装填できるのはたった2発で、撃ち切るたびに銃身を開いて弾を入れ直します。M860クラッカーやSPSA-14を知ったあとで戻ると、さすがに不便です。
ただ、単純に弱いショットガンかというと少し違います。素のダメージは150でラム-2と同値、さらに最適射程は7mと、通常のM860クラッカーやSPSA-14より長めです。散弾をばらまくより、スラグ弾を入れて丁寧に狙うと意外と長く使える銃です。
基本性能
| 項目 | TOZ-34 |
|---|---|
| ダメージ | 150 |
| 貫通 | 1.0 |
| 連射速度 | 120RPM |
| 最適射程 | 7.0m |
| 装弾数 | 2発 |
| 重量 | 3.10kg |
| 価格 | 3,000 |
| 使用弾薬 | 12ゲージ |
| 作動方式 | 中折れ式、上下二連 |
最適射程7mはゲーム内部のダメージ減衰に関する指標で、実銃の射程を7mとする意味ではありません。注目したいのはダメージ150と最適射程7mです。撃った瞬間の威力だけなら決して低くありません。ラム-2も基礎ダメージは150ですし、M860クラッカーの160とも大差なし。それでも実際には早い段階で型落ちします。原因は2発しか入らないことと、貫通1.0です。一発で仕留められる相手には困りませんが、ブラッドサッカーのように何発も必要な相手や、複数のミュータントが同時に来る状況では、二発撃ったところで必ずリロードが挟まる。数字以上にここが重いです。
元ネタ

元になったのは、ソ連のトゥーラ兵器工場(Tulsky Oruzheiny Zavod)が製造した実銃TOZ-34です。上下二連式、いわゆるオーバーアンダー型の狩猟用ショットガンで、銃身を折って2発を直接装填するシンプルな構造です。12、16、20、28、32ゲージがあり、『S.T.A.L.K.E.R. 2』では12ゲージ仕様として登場します。ゲーム内説明では狩猟用ライフルとなっていますが、実銃は滑腔銃身を持つショットガンです。シリーズでも昔からこの表記のずれがあり、『Clear Sky』でもTOZ-34は「ハンティングライフル」と呼ばれていました。翻訳上の名称です。
設計の中心人物はニコライ・コロヴャコフで、V. P. オチネフ、V. A. パラモノフ、S. S. フェラポントフらも開発に参加しています。TOZ-34は1963年からトゥーラ兵器工場で製造され、1969年に大規模量産へ移行しました。1965年にはライプツィヒ見本市で金メダルを受賞しています。軍用銃ではなく、民間向けの狩猟銃です。安価な猟銃を抱えた新人ストーカーという組み合わせは、シリーズの世界に妙によく馴染みます。
名前は堂々とTOZ-34ですが、『Heart of Chornobyl』の3Dモデルは複数のソ連製猟銃を組み合わせたモデルです。後部のレシーバーはTOZ-34に近い一方、フォアエンドはBaikal IZh-27、トリガーガード周辺はIZh-17に似ています。特にIZh-17由来の開閉レバーまで残っています。
旧三部作のTOZ-34
TOZ-34は『S.T.A.L.K.E.R.』ではかなり古株です。初代『Shadow of Chernobyl』にも武器データと完成したモデルは存在しますが、通常のシングルプレイには配置されませんでした。発売前の映像などには登場しており、その後『Clear Sky』で「ハンティングライフル」として正式に復帰しています。『Clear Sky』では新人ストーカーが持っている、ごく普通の猟銃です。『Call of Pripyat』では「ハンティングショットガン」に名称が直され、登場頻度は下がりましたが、スラグ弾を使ったときの精度が高いショットガンという特徴を持っていました。銃身改造を入れると、さらにスラグ向けになります。この性格は『Heart of Chornobyl』にも残っています。
3種類の12ゲージ弾
通常状態では12×70mmバックショット、12×76mmスラグ、12×76mm拡張ダーツを使用できます。バックショットは普通の散弾で、近距離のミュータント向けです。TOZ-34らしい使い方ですが、装弾数が2発なので、外したときの余裕はほぼありません。スラグは一つの大きな弾頭を撃つ単弾です。ゲーム上でも貫通力を補う弾薬で、TOZ-34の集弾性と相性がいいです。拡張ダーツは近距離でのダメージを重視した弾で、代わりに貫通力が落ちます。防具を着た人間より、柔らかいミュータントを短距離から撃つ用途に向いています。
この3種類の中では、スラグを使うと銃の印象が大きく変わります。レッサーゾーン程度なら、スラグを入れて頭を狙う安価な疑似マークスマン銃としても使えます。序盤ではスラグ入りTOZ-34を狙撃用に使い、マガジン式M860クラッカーやサイガD-12を手に入れるまで引っ張れます。弾、修理、改造が安いことまで含めると理にかなっています。
他のショットガンとの違い
| 武器 | ダメージ | 貫通 | 装弾数 | 最適射程 | 重量 |
|---|---|---|---|---|---|
| TOZ-34 | 150 | 1.0 | 2発 | 7.0m | 3.10kg |
| M860クラッカー | 160 | 2.0 | 6発 | 5.0m | 3.20kg |
| SPSA-14 | 140 | 2.4 | 8発 | 5.0m | 4.40kg |
| ラム-2 | 150 | 3.0 | 14発 | 6.5m | 3.00kg |
M860クラッカーに持ち替えると、まず2発から6発になるのが大きいです。しかもダメージ160、貫通2.0。さらにM860にはマガジン給弾へ変更する改造もあり、使い勝手まで一段上がります。TOZ-34のほうが最適射程は長いので、スラグを一発ずつ当てるならまだ出番があります。ただ、近距離でミュータントを連続して撃つ本来のショットガン運用では、M860を入手したあたりから二発装填がはっきり気になってきます。
SPSA-14になると方向性がほぼ逆です。TOZ-34は一発ずつ狙って撃つ猟銃。SPSA-14は8発を装填でき、連射速度は600RPMです。貫通も2.4あり、ブラッドサッカーなどに短時間で何発も叩き込めます。TOZ-34には軽さと安さがありますが、SPSA-14を普通に運用できる段階まで進むと、その二つだけで2発装填の不便さを埋めるのは難しくなります。
ラム-2と比べると、基礎ダメージはどちらも150。最適射程もTOZ-34が7m、ラム-2が6.5mなので、数字だけを見ると意外に近く見えます。ところがラム-2は貫通3.0、装弾数14。しかも重量は3.00kgで、TOZ-34の3.10kgよりわずかに軽いです。終盤まで来ると、TOZ-34の長所だった軽くて素朴な猟銃という部分まで薄れていきます。TOZ-34は最後まで同じ役割で競う武器ではなく、序盤を安く乗り切るためのショットガンです。
改造
TOZ-34にも通常の武器改造があります。反動を15%下げるストック系など、二発を少し扱いやすくする改造がありますが、この銃で特に注意したいのは貫通と精度を伸ばす銃身側のルートです。TOZ-34には専用の銃身改造が用意されており、貫通を伸ばす分岐があります。この系統を進めると、TOZ-34をスラグ向けに寄せられます。その代わり、散弾が使えなくなる弾種制限が入ります。貫通強化後はバックショットを装填できなくなり、ゲーム側にもその警告があります。何も考えずに全部強化していい改造ではありません。バックショットや拡張ダーツでミュータントを撃つ普通のショットガンとして残すのか、スラグ専用の二連銃にするのか。この分岐だけは決めてから取ったほうがいいです。旧作『Call of Pripyat』にもスラグ精度を伸ばす銃身改造があり、TOZ-34を単弾向けにする性格はシリーズをまたいで残っています。
入手方法
一番早いのはレッサーゾーンのザリシアにいるハムスターから購入する方法です。価格そのものも3,000と安く、序盤の通常装備として置かれています。敵やコンテナから出ることもあるので、急いで買わなくても自然に拾う可能性はあります。
無料で確実に狙うなら、ポピーフィールド北西側の小屋の屋根裏にあるスタッシュから入手できます。板で塞がれた入口を壊して入り、中にあるトランクが目印です。さらにザトンのオパチチにも固定配置があり、南東側の家付近にある棚から拾えます。こちらは序盤用というより、取り逃した場合の別ルートに近いです。普通に出回っている銃なので、特定のクエストを終えないと手に入らない武器ではありません。そのへんもゲーム内説明どおりです。
ユニーク版について
TOZ-34にはレイカという名前のショットガンが存在し、アイテムIDは「Gun_Rail_SG」です。通常のTOZ-34とは別のNamed Weaponとして登録されています。ただし、現行パッチでは通常プレイから入手できません。通常の入手方法はなく、コンソールから生成できます。そのため、TOZ-34には通常プレイで入手できるユニーク版はありません。
実際の使い勝手
TOZ-34で一番つらいのは、火力ではありません。二発しか撃てないことです。一発目を外して、二発目でも倒れなければ、そこで銃を折ってリロード。犬が一匹ならいいのですが、複数のミュータントに囲まれると厳しくなります。ブラッドサッカー相手では、二発撃ち切ったあとの空白が怖いです。
その代わり、一発ずつ狙える状況では悪くありません。バックショットを至近距離で当てる普通の使い方に加えて、スラグを入れて頭を狙うと印象が大きく変わります。序盤は弾薬費と修理費を抑えながら、人間相手にもミュータント相手にも使える一本になります。逆にM860クラッカーを入手したあとまで、バックショット運用のTOZ-34にこだわる理由はあまり残りません。SPSA-14やラム-2まで進めば、装弾数と貫通の差がさらに広がります。
序盤は十分に強い銃です。でも二発装填という古い猟銃の限界も、そのまま付いてくる。TOZ-34はそんな武器です。旧三部作から続く新人ストーカー御用達の猟銃ですし、木製ストックの二連銃をパキッと開いて二発を詰める動作も『S.T.A.L.K.E.R.』らしい。性能だけを見れば早めに乗り換える武器ですが、スラグ弾まで含めて使うと、思ったより長く付き合えます。
