「V」とだけ名乗る書き手が、死者を起こす心得を短くまとめた章。思い・体・新しさの 3 つを説き、起こされた死者にスケルトンが多い理由を答える。ESO の本。
『死霊術について』
On Necromancy
『死霊術について』の詳しい説明
思いが強すぎれば怒りの怪物、弱すぎれば抜け殻ができ、落ち着いた心がいちばんの材料だと書く。体は欠けていない物がよく、丸ごとの骨は損なわれた新しい体にまさる。新しい死体には元の持ち主の魂がつながっていて奪い合いになるので、起こされた死者にはスケルトンが多く、ゾンビは少ない。本当の復活は神々と司祭の仕事だと結ぶ。
『死霊術について』の全訳
死者を起こすことを、軽く考えてはならない。代償は、この世の物でも魂の物でも、ひどく高くつくことがある。肝心なのは思いだ。思いが強すぎれば、怒りと憎しみに呑まれ、その痛みですべての振る舞いがゆがんだ怪物ができる。弱すぎれば、ごく単純な命令に従うことしかできない、心の無い抜け殻ができる。落ち着いた心、整った考え、よく練った計画こそ、死者を動かすのにいちばん欠かせない材料である。
魂が必要なのは言うまでもない。ほかの多くの材料と同じく、それはこの章の終わりに挙げておく。だが体については……気をつけよ。死体は年月や傷み方にかかわらず、どれでも起こせる。だが最も役に立つのは、ほとんど欠けていない物(あるいは、わずかな手間で欠けをなくせる物)である。丸ごとの骨は、新しくても損なわれた体にまさる。
新しさについても、よく考えよ。起こされた死者の中に、なぜスケルトンがあれほど多く、ゾンビは少なく、レヴナントはごくわずかしかいないのか、考えたことはあるだろうか。体が動かずにいる時が長いほど、元の持ち主が死体をつかむ力は弱まる。霊は、数日、数週、ときには数年も、自分の亡骸につながっていることがある。その時が短いほど、魂のへその緒が残っている見込みは高い。
賢い死霊術師は、この世へ戻る道を探す怒った霊と、自分の作った物を奪い合いたくはない。起こす前に、その者の魂がすべて離れたことを確かめるのがよい。たとえ死霊術師が勝ったとしても、それは安らぎへ向かう霊を苦しめる、むごい勝利である。
魂がまだ去っていないほど新しい死者を起こすのは、やめたほうがよい。本当の復活は死霊術師の領分ではなく、神々と司祭に任せるべき事だからである。










