9x19mmを使うサブマシンガンです。
インテグラル-A
インテグラル-Aの詳しい説明
狭い空間での有効性で名高い精鋭部隊用サブマシンガン。熟練のディガーが好んで使用する。

インテグラル-A(Integral-A)は、9x19mm弾を使用するサブマシンガンです。ゲーム内では狭い場所で高い性能を発揮する上級SMGとして紹介され、熟練したディガーたちに好まれているという設定です。装弾数は20発と少なめですが、毎分1000発という高い連射速度と低反動を持っています。発射モードは単発、2点バースト、フルオートの3種類です。
元ネタは、見ればほぼ一発で分かるKRISS Vector Gen IIです。ゲーム内の9mm仕様だけでなく、技術者の改造で.45 ACPへ変更できるところまで実銃のラインナップを拾っています。
名前のIntegral-Aも興味深く、実銃のVectorに対して数学用語のIntegralを持ってきて、さらに固有版の名前がRiemann(リーマン)です。リーマン積分まで連想させる、意図した命名です。

元ネタのKRISS Vector
KRISS Vectorの特徴は、どうしてこんな形になったのかを知ると分かりやすいです。原型となった機構を考案したのは、フランス出身の技術者Renaud Kerbratです。2002年ごろから反動制御機構の特許出願が始まり、その技術を商品化するため、2003年にアメリカでTransformational Defense Industries、略してTDIが設立されました。2004年には米陸軍ARDECもSuper V機構の技術評価へ参加しています。現在のVectorに近い形の開発は2005年末から本格化し、2006年5月にはKRISS XSMGの試作銃が発砲試験へ進みました。2007年にはSHOT Showで試作型が公開され、2008年には量産型のVector SMGと民間向けカービンが正式に披露されています。外装やストックの開発にはMagpulも関わっていました。
最大の特徴がKRISS Super V Systemです。一般的なブローバック式SMGでは、発射後のボルトはほぼ後方へ動きます。Vectorでは内部の可動部を下方向へ動かす独特の構造を採用し、銃身位置も低くしています。この組み合わせで体感反動と銃口の跳ね上がりを抑える仕組みです。ゲームのインテグラル-Aが高レートなのにおとなしく撃てるのは、実銃の特徴を素直に拾った部分です。
初期のVectorは.45 ACPを中心に開発されました。その後、2015年に発表されたGen IIでは9x19mm用のロアレシーバーが追加されています。現在の実銃Vector SMGも9x19mmと.45 ACPが用意されているため、9mmで登場し、改造すると.45 ACPになるインテグラル-Aは実銃の構成とよく合っています。
旧三部作での扱い
KRISS Vectorは、『Shadow of Chernobyl』『Clear Sky』『Call of Pripyat』の旧三部作には登場していません。実は旧三部作のサブマシンガン枠はかなり狭く、バニラではH&K MP5A3をモデルにしたViper 5がほぼその役割を一手に引き受けています。『Shadow of Chernobyl』ではViper 5、『Clear Sky』でもViper 5、『Call of Pripyat』でも唯一のSMGとしてViper 5が続投しています。
時系列を見ると理由は単純です。初代『Shadow of Chernobyl』が発売された2007年は、現実のVectorもまだ試作銃を公開していた時期です。量産型が表舞台へ出たのは2008年なので、初代の武器選定にはそもそも間に合いません。『Clear Sky』と『Call of Pripyat』のころには実銃が存在していましたが、この2作品も初代から多くの武器モデルを引き継いでいます。一方、Anomalyなど旧作ベースのMODではKRISS Vectorを追加する武器MODがいくつも作られています。旧作MODでVectorを遊んだことがある人には、見慣れた銃です。公式作品への登場は『Heart of Chornobyl』が初めてです。
ゲームモデルと実銃の違い
インテグラル-Aの3Dモデルは、KRISS Vector Gen II系です。基本的なシルエットや操作系はそのまま残っていますが、細かく見るとゲーム向けの変更もあります。まず分かりやすいのがマガジンです。インテグラル-Aは標準20発、拡張マガジンで30発になります。実銃の9mm VectorはGlock系マガジンを使用し、現在は標準17発、拡張40発。少し古いGen IIでは17発と33発の構成でした。ゲームの20発と30発は、実銃そのままの容量ではありません。
アイアンサイトも違います。『S.T.A.L.K.E.R. 2』モデルにはKRISS純正サイトではなくMepro FRBS系のバックアップサイトが使われています。さらに本体のVectorロゴは上下をひっくり返したような状態になっており、それでも元のV字形が残っています。この逆さVはAにも見えるので、インテグラル-Aという名前ともよく合っています。サプレッサーも独特です。インベントリ上ではピストルサイレンサーですが、Vectorへ装着すると外観が角張ったOsprey系のサプレッサーへ変わります。ゲーム上の共通アタッチメントを銃ごとに違うモデルへ差し替えている部分です。
発射モードは単発、2点バースト、フルオートです。2点バーストは非常に速く、発射モードアイコンだけ見ると3発にも見えますが、実際に発射されるのは2発です。旧作のAN-94(ゲーム名AC96/2)が持っていた高速2点射に近い役割です。
性能と改造
| 項目 | インテグラル-A |
|---|---|
| 使用弾薬 | 9x19mm |
| ダメージ | 13 |
| 貫通 | 2.8 |
| 連射速度 | 1000RPM |
| 装弾数 | 20発(拡張で30発) |
| 重量 | 2.70kg |
インテグラル-Aはダメージ13、貫通2.8、連射速度1000RPM、装弾数20発、重量2.70kgです。30発の大容量インテグラル-Aマガジンを付ければ、最大の弱点だったマガジン容量はかなり楽になります。重量は現在2.70kgで、古い時期の3.2kgから変更されています。
外付けアタッチメントは、ホログラフィックサイト、RNBW 2Xスコープ、ピストルサイレンサー、30発拡張マガジンに対応しています。RNBW 2Xを載せると、低反動と高い連射速度を利用して中距離でも頭を狙いやすくなります。SMGなのに2倍スコープが普通に実用になるところが、この銃らしいです。技術者の改造では反動や集弾、取り回しを伸ばせるほか、使用弾を.45 ACPへ変更できます。実銃のVectorにも9mmと.45 ACPの両方が存在するので、納得しやすい改造です。ただしゲームでは.45化すると反動や弾薬コストも増えるため、9mm版を単純に上回るわけではありません。9mmのままでも十分強い性能です。
一部の反動低減系改造は重量を大きく増やします。フル改造すると5kgを超えることもありますが、素のインテグラル-Aが重いわけではなく、重量増加を伴う改造を積んだ結果です。小さいSMGなのに重くなりやすい点は覚えておきましょう。反動は元から小さいので、何でも載せればいい銃ではありません。
入手方法
一番分かりやすい固定入手場所は、セメント工場地域の再積み込み地点です。再積み込み地点西端にある建物へ向かい、東側の壁に開いた低い穴から中へ入ります。その奥にインテグラル-Aがあり、9x19mm弾と一緒に樽の上へ置かれています。耐久度100%の個体を拾えるため、買うよりこちらを先に取りに行ったほうが得です。セメント工場はメインストーリーだけ追っていると通過しないこともある地域なので、この固定配置を知らないまま進めることもあります。早い段階から取れるわりに性能が高く、30発マガジンも同じセメント工場地域で拾えるため、寄り道する価値は高いです。拡張マガジンはデューティー拠点地下の下水道にある金庫や、インターコム塔の暗証番号付き保管庫など複数の固定配置があります。
メインストーリーを進めても入手機会があります。SIRCAAの「血の最後の一滴まで」では、データセンター内を進んだ先、鍵の掛かった扉の前にいる死亡したモノリス兵のそばでインテグラル-Aを拾えます。同じエリアにはインテグラル-A用の改造設計図もあります。ただしSIRCAA内部は後から自由に戻れない場所があるので、設計図まで集めたい場合は取り逃しに注意です。購入する場合は、ロストクのユージーン、STCマラカイトのヴィクトリア・ドロジニュク、ヤニフ駅のレックなどで販売されます。在庫は進行状況などで変わるため、訪れたとき必ず並んでいるとは限りません。セメント工場のWOコミサロフでも販売されます。
固有版のリーマン
インテグラル-Aには、固有版のリーマンがあります。デラックスエディションとアルティメットエディション向けの追加武器で、GSC公式では「大幅に調整されたインテグラル-A」で、通常版との大きな違いとして消音機構を組み込んだ専用バレルと、長いハンドガードが説明されています。外観も派手で、黒い本体に赤いロアレシーバーや操作系が入り、長いハンドガードを装着しています。このハンドガードは、KRYTAC製KRISS Vector用KeyModハンドガードに近い形です。実銃Vectorをさらにゲーム向けにカスタムした仕様です。入手場所は、ロストク北側の兵舎にあるジャーナリストの隠し場所です。デラックスかアルティメットの特典クエストを進めて回収します。
VectorがIntegralになり、その固有版がリーマン。Vector→Integral→リーマンと、数学の言葉を連ねた遊び心のある名前です。
インテグラル-Aを使った感想
インテグラル-Aは、終盤用SMGとして扱いやすい一挺です。ズブル-19やFora-230と比べても、低反動と精度の高さが際立ちます。50発マガジンを持つズブル-19や固有版ラットキラーほど弾数で押せる銃ではありませんが、低反動・高レート・高貫通がまとまっていて、一本で幅広い場面を処理できます。30発マガジンとホロサイトの組み合わせも扱いやすく、RNBW 2Xと9x19mm徹甲弾まで載せると、SMGとは思えない距離でも戦えます。
.45 ACP化は威力が上がる一方、反動と弾薬費も増えます。9mmのまま徹甲弾を使うほうが扱いやすく、インテグラル-A本来の良さも残ります。修理費はゲーム全体の耐久や経済バランスの変更で状況が変わっています。毎分1000発でも無理にフルオートしなくてよく、2点バーストで頭のあたりへ置けば、ほぼ一瞬で2発が飛んでいきます。20発マガジンのままだとすぐ空になりますが、30発化すれば快適です。実銃Vectorの高レートでも暴れにくい特徴が、ゲームでもきちんと残っている一挺です。
