PHYSINT(フィジント)の発売日は未定で、早くて2030年前後です。『メタルギア』のようなゲームを求める声に応えて小島秀夫監督が作る、潜入が軸のスパイアクションです。
- 発売日は未定。監督が2025年5月に「あと5〜6年」→ 2030〜2031年
- 中身は、潜入して気づかれずに一人ずつ倒す諜報アクション。「新しいギミック」入り
- メタルギアとの関係は「また『METAL GEAR』を」の声がきっかけという点だけ。「あれはKONAMIのIPですから」(監督)
- 対応機種は未発表。販売はXboxで、PlayStation版を出すかはXboxが決める
- 主演はビル・スカルスガルド。共演に浜辺美波、マ・ドンソク、チャーリー・フレイザー

発売日と対応機種の現状
発売日、対応機種、価格はどれも未発表です。
| 項目 | 現状 | 根拠になる発表 |
|---|---|---|
| 発売日 | 未定 | — |
| 時期の目安 | 2030年前後(「あと5〜6年」から数えて) | 2025年5月 監督インタビュー |
| 販売元 | Xbox | 2026年9月9日 Xboxとコジプロの共同発表 |
| 対応機種 | 未発表。PlayStation版はXboxが判断 | 2026年9月20日 監督インタビュー |
| 価格、予約、Game Pass | 未発表 | — |
| 公開済みの素材 | ポスターと俳優の写真。プレイ映像なし | 2025年9月23日、2026年9月17日 |
- 「あと5〜6年」は2025年5月の発言。そのまま数えると2030〜2031年
- 2026年9月の販売元の変更後、時期についての発言は無い
- 2024年〜2026年6月はSIEとの協業で、PlayStation向けだった
PlayStation版が出るかを聞かれた監督の答え。
それについては僕にはわかりません――XBOXに聞いていただくべき質問です。ただ、僕自身もたしかなことはわかっていません。これまでのXBOXからの発表を見るかぎり、僕は、どのプラットフォームであろうと関係なく、できるだけ多くのゲーマーに届けたいという、彼らにはそういう姿勢があるのだと思っています。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
PHYSINTはどんなゲームか
スパイが潜入する諜報アクションです。プレイ映像はまだ無く、分かっているのは監督の発言と公式の文面だけです。
| 項目 | 分かっていること | 未発表 |
|---|---|---|
| ジャンル | アクション・エスピオナージ(諜報アクション) | — |
| 基本の遊び | 潜入、見つかれば戦闘、気づかれずに一人ずつ倒す | 視点、操作、難易度 |
| 新要素 | 「新しいギミック」。敵AIなど新システムを実験中 | ギミックの中身 |
| 物語 | 「次の冷戦が始まる」。現代の社会の構造とテーマを描く | 舞台、あらすじ |
| 主人公 | ビル・スカルスガルド。プレイヤーが操作する役 | 役名、役柄 |
| 映像 | 俳優をスキャン。MetaHumanと3Lateralの技術 | ゲームエンジン |
| スタッフ | 小島秀夫(脚本、ゲームデザイン、監督)、新川洋司(キャラとメカのデザイン) | — |
| マルチプレイ | — | 有無を含めて未発表 |
- 公式のジャンル表記は「アクション・エスピオナージ」(2024年1月)。2025年9月には「次世代タクティカル諜報アクション」
- 『メタルギアソリッド』の「TACTICAL ESPIONAGE ACTION」と同じ言葉づかい。エスピオナージ=諜報(スパイ活動)
- 『OD』の次の作品として企画。『OD』より「さらに過激なもの」にする考えだった
発表の日の監督の投稿。
世界中のファンから「諜報物を創って欲しい!」との要望が毎日のようにありました。それに答えるべく、プロジェクトを立ち上げました。“PHYSINT(仮)”はコジプロ設立後、3つ目になる全く新しいオリジナルIPになります。新世代の“アクション・エスピオナージ・ゲーム”の完全新作です
小島秀夫監督、X(2024年1月31日)
『PHYSINT』への自信を失ったことはあるか、と聞かれた監督の答え。
『PHYSINT』に関しては一度もありません。新しいゲームではありますが……これは慎重にお話ししなければなりませんが、エスピオナージ(スパイ活動)を題材にしたゲームなら、どんなゲームであれ絶対におもしろくなるんです。「DEATH STRANDING」は配達のゲームですが、当時は「えっ? 配達? それってどんなゲームなんだ?」といった反応をされました。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
メタルギアとの関係
きっかけは「また『METAL GEAR』シリーズを作ってください!」の声です。公式には別の新規IPで、コナミは関わっていません。
インターネットを見ていると、「また『METAL GEAR』シリーズを作ってください!」というメッセージが本当にたくさん届いていたんです。僕はあまり興味がありませんでした。「METAL GEAR」シリーズは過去のものですし、何か新しいことをやりたかったからです。ですが、あまりにも多くの人がそれを求めているのを目にしました。そして、自分に残された時間はあと10年くらいしかないのかもしれない、と考えたんです。もちろん、「METAL GEAR」シリーズを作ることはできません――あれはKONAMIのIPですから。ですが、「よし、それなら新しいアクション・エスピオナージ・ゲームを作ろう」と考えました。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
- この構想を当時SIE社長のジム・ライアンに話し、握手からSIEとの協業が始まった(発言は「作ると決めた経緯」の節)
- SNSで「次のメタルギアを」と言われ続けたのは、コジプロ設立からの8年間(2024年2月)
- 公式の発表にメタルギアの名前は出ていない。メタルギアの権利はコナミが持つ
監督が語る「諜報ゲーム」の基本の遊び
監督が2025年11月の雑誌で説明した骨組みと、PHYSINTで足すものです。
諜報ゲームの骨組み → PHYSINTで足すもの
骨組み(監督の説明)
- 兵士が敵地に潜入する
- 敵に見つかったら襲われる
- 気づかれずに一人ずつ倒す(スニーキング)
「どう転んでも面白くなるし簡単に作ることができる」
PHYSINTで足すもの
- 「新しいギミック」(中身は未発表)
- 敵AIなど新しい技術のゲームシステム(実験中)
- 実験の結果に合わせて物語を変える
「そことの戦いでもあるわけです」
『PHYSINT』に関しては、諜報ゲームなので、寝ていても作れます(笑)。たとえば兵士がいて潜入して、敵に見つかったら襲われて、一人ずつやっつける時はスニーキングをする…と、どう転んでも面白くなるし簡単に作ることができる。そことの戦いでもあるわけです。今作には新しいギミックが入り、映画とゲームのラインを越えるという挑戦もします。キャストだけでなくスタッフに関しても映画の人たちと一緒にやろうと考えていますが、一体どうなるのかなと。
小島秀夫監督、anan 2473号のインタビュー(2025年11月26日発売)
10か月後、制作が止まったことはあるかと聞かれての答え。ゲームの仕組みを試している最中で、物語はその結果に合わせて変えます。
僕は今もコンセプト作りを続けています。僕のゲームの作り方は少し独特だと思います。世界観、ゲームシステム、シナリオ、ビジュアル、デザイン、モデリングなど、今も僕自身が関わっています。キャスティングや俳優たちのスキャン作業も継続しています。ですが、敵AIをはじめとする新技術のためのゲームシステムについては、これらすべてにおいて今も実験を進めている段階です。ゲームでの実験結果によって、ストーリーを変える必要もあります。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
商標「SOCIAL STEALTH SYSTEM」
- 2023年12月26日、コジマプロダクションが日本で商標出願(区分はゲームソフト)
- どの作品で使うかは未発表
- 『DEATH STRANDING』の「Social Strand System」と同じ名付け方
「ゲームであり映画でもある」の中身
操作するのはゲーム。見た目、物語、テーマ、キャスト、演技、ファッション、音は映画の水準にする、という意味です。
- 「もしお母さんが部屋に入ってきたら、映画を見ていると思うでしょう」(2024年1月)
- 発表の映像をソニー・ピクチャーズで撮ったのもこのため(2024年2月)
- 映画監督のデル・トロから「君が作っているものはすでに映画だ。そのまま進め」(2024年2月)
- キャストだけでなくスタッフも映画の人と組む(2025年11月)
Xbox移籍後のIP展開
- 映画、ドラマ、アニメ、テレビ、コミック、音楽まで見据えたIPとしてXboxへ提案(2026年9月)
- Xboxとの契約に映画とテレビの協業を含む
- Xboxを選んだ理由は「彼らが単にゲームに資金を出すことだけを考えているわけではない」こと。映画、アニメ、音楽、グッズ、ARまで「ひとつのIPを作り出せば…すべてが融合していきます」
PHYSINTの今後をどう考えているか、と聞かれての答え。
『PHYSINT』は必ず完成させなければなりません。僕はそう固く決意しています。それから、『PHYSINT』の実写映画も作りたいと考えています。通常であれば、ゲームが発売されてから映画化されるという流れですが、そのタイムラインをもっと短くしたいのです。…現在のデジタル制作の時代であれば、映画とゲームで実際に同じアセットを使うこともできます。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
物語とテーマ
舞台、時代、あらすじは未発表です。
- 2026年9月のポスターの文言は「THE NEXT COLD WAR BEGINS」(次の冷戦が始まる)
- 描くのは現代の社会の構造とテーマ
- 2025年9月の最初のポスターは、コートの男がサブマシンガンを提げた絵。文言は「Here Comes the Feeling」
- 「顔が見えない」と言われた監督の答えは「僕の中では見えてる」。この主人公が2026年9月にビル・スカルスガルドと発表
- キャラクターとメカのデザインは新川洋司(『メタルギア』『DEATH STRANDING』と同じ)
今は時代の流れが速いので、僕がゲームの中で描こうとしている社会的な構造やテーマが、現実の方で早くやってくるかもしれませんから。
小島秀夫監督、anan 2473号のインタビュー(2025年11月26日発売)

どんなゲームになるか(考察)
ここから先は公式の発表ではなく、当サイトの読みです。根拠は上に並べた公式の言葉、商標、ポスターだけです。外れたら変更履歴に書きます。
「SOCIAL STEALTH」は人ごみに紛れるステルス
手がかりの中心はこの商標です。発表の1か月前、2023年12月26日にコジプロが日本で「SOCIAL STEALTH SYSTEM」を出願しています。どの作品に使うかは未発表ですが、この時期にコジプロが商標を取る新作は1本しかありません。
- ソーシャル(社会的)ステルスは、物陰に隠れるのではなく、群衆や日常の振る舞いに紛れて疑われない遊びを指す言葉。『アサシン クリード』の群衆に紛れる仕組みがこの呼び名
- 監督が「敵AIをはじめとする新技術のためのゲームシステム」を実験中と言っているのと合う。人ごみの中で怪しまれるかどうかを敵AIが判定する仕組みなら、作って動かさないと面白いかどうか分からない
- 「新しいギミック」と「映画とゲームのラインを越える」が同じ文にあるのも同じ方向。実在の俳優の顔で、街の人に紛れて会話しながら潜入する絵になる
- 『DEATH STRANDING』の「Social Strand System」は、他のプレイヤーの建てた物が自分の世界に現れる仕組みだった。同じ「Social」なら、他のプレイヤーの痕跡や評判が潜入に影響する形もありうる
隠れる場所が「物陰」から「人の中」に移る。
これが「既存のジャンルにとらわれない」の中身だと読みます。
潜入して隠れて倒す、という骨組みは変わりません。違うのは敵AIの仕事の量です。
段ボールに入っている間、敵AIは何もしません。人ごみで怪しまれるかを判定するなら、AIの出来がそのまま面白さになります。監督の「実験の結果で物語を変える」は、この話です。
「THE NEXT COLD WAR」は現代の冷戦

2026年のポスターの一番下に大きくTHE NEXT COLD WAR BEGINS(次の冷戦が始まる)。監督は「描こうとしている社会的な構造やテーマが、現実の方で早くやってくるかもしれません」とも言っている。
過去の米ソではなく、いまか少し先の世界が舞台だと読みます。
| 手がかり | 読み |
|---|---|
| 「NEXT」COLD WAR | 米ソの冷戦の「次」。舞台は現代か近未来 |
| キャストの国籍(スウェーデン、豪州、韓国、日本) | 米ソ2極ではなく、複数の国にまたがる対立。アジアが舞台の一部 |
| 「社会的な構造やテーマ」(監督) | 戦争そのものより、監視、情報、身体の扱いといった社会の仕組みが主題 |
| 「PHYSINT」の語形 | HUMINT(人間による諜報)、SIGINT(通信傍受)、OSINTと同じ形。PHYS=身体 |
- PHYSINT=身体そのものが諜報の手段か対象になる、と読める。監督は「僕が考えた造語」とだけ言って、意味は明かしていない
- 『スナッチャー』(監督の1988年の作品。人間に成り代わる機械を追う)の続きだと見る声もある。コートの男という絵柄は共通。ただし公式の言葉は一貫して「アクション・エスピオナージ」
主人公はプレイヤー自身
スカルスガルドが演じるのは「プレイヤー自身となる主人公」。『メタルギアソリッド2』の雷電のように、プレイヤーが重なる作りになる。名前が無い、または呼び名だけの主人公もありうる。
- 2025年のポスターの主人公は絵で、顔は影。監督は「僕の中では見えてる」と言ったが、その時点でスカルスガルドに決まっていたかは分からない。2025年9月の時点では主役は未定と説明されていた
- 海外のファンが1年間ずっと推していたのはロバート・パティンソン(監督のポッドキャストに出た縁もある)。日本では監督と親しい西島秀俊説も出た
- 主演は違ったが、共演での起用がないとは決まっていない。監督は「その他のキャストは、今後も機会を見ては、発表を続けていきます」

4月の「キャスティング募集」が本当なら
- 2026年4月、海外で報じられたコードネーム「Shimmer」の募集。キャスティングは Mari Ueda
- バスジャックの場面の乗客役として、新生児を抱く母、10代の5人、男性2人
- 敵役はドイツ訛りで痩せていて静か。「『ハンニバル』のマッツ・ミケルセンに華を足したような」人物
- 収録は2026年6月の予定

公式は認めていない。ただ、2026年初めのカメラテストと、年頭の挨拶で「収録の準備」と言っていた話には合う。
乗り物を舞台にした一幕物を先に作るのは、遊びを確かめる縦切り(バーティカルスライス)の作り方。「実験の結果に合わせて物語を変える」とも合う。
6月はSIEの通達の月です。この収録が行われたかは分かりません。監督は9月に「まだ本格始動できる状態ではない」と話しています。
発売時期の読み
| 要素 | いまの状態 | 時期への影響 |
|---|---|---|
| 「あと5〜6年」 | 2025年5月の発言 → 2030〜31年 | SIE時代の目安 |
| ゲームエンジン | 未定 | 決まるまで本制作に入れない |
| 本収録 | 未着手 | 収録後3〜4年が目安 |
| チーム | 小さく残し、他は『OD』へ | 『OD』が終わるまで速度が出ない |
3つを足すと、2031年より後にずれる方が自然です。一方で『OD』が終わればスタッフは戻り、『DEATH STRANDING』は設立から4年で出ています。
Xboxの次の世代機に合わせる読みもありますが、監督は「XBOXに聞いていただくべき」としか言っていません。
作ると決めた経緯
順番は、次の企画が要る事情 → メタルギアを求める声 → 残り時間の意識 → SIEとの握手、です。IGNのインタビューでの説明を、この順に並べます。
『OD』の次に何を作るか
コジマプロダクションは1本ごとの契約で動く独立会社で、前の作品が終わる前に次を決める必要があります。『DEATH STRANDING 2』の制作中に『OD』が決まり、その次の企画がPHYSINTです。
「DEATH STRANDING 2」の制作を進めていて、『OD』の制作が決まったあと、僕は「DEATH STRANDING 2」の次に手がけるプロジェクトについて考える必要がありました。…スタジオを存続させるためには、先を見据えて計画を立て、次のタイトルを企画して売り込まなければなりません。もっとも、それは今も実写映画を監督できないということでもあります。『OD』はエッジの効いたゲームになる予定だったので、その次の作品ではさらに過激なものにしようと考えていました。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
そこに「また『METAL GEAR』を」の声が重なります(発言は「メタルギアとの関係」の節)。
残された時間と優先順位
- パンデミック中に病気。「どん底でゲームに戻れないと感じ、遺書も書いた」(2024年2月)
- 「人は死ぬと気づいた。去年60歳になり、10年後には70歳になる」(2024年2月)
- 「新しいことはやりたい。でもユーザーがそこまで望むなら、優先順位を少し変えようと思った」(2024年2月)
もし自分に残された時間があと10年しかないのだとしたら、まだやりたいことがたくさんあります。だからこそ、優先順位をつけて、何ができるのかを決めたいのです。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
僕個人としては、スタジオの10周年であると同時に、ゲームを作り始めてから40周年という節目でもあったので、だからこそ『PHYSINT』にこれほど力を注いできたんです。いわば、この2つの節目の集大成のようなものです。パンデミックの最中、僕は少し体調を崩し、自分にはあとどれくらいの時間が残されているのだろうかと考えました。キャリアのこの時点で、『PHYSINT』に全力を注ごうと本気で思っていたのです。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
SIEとの握手
新しい諜報アクションの構想を、当時SIE社長のジム・ライアンに話したところから協業が始まりました。
ちょうどその頃、偶然にも当時SIEの社長であったジム・ライアンさんと会っていました。おそらく、彼が退任する直前のことだったと思います。彼と話をしていたところ、「それは素晴らしいアイデアですね。新しいアクション・エスピオナージ・ゲームを作りましょう」と言ってくれたんです。そして僕たちは握手を交わし、そこからパートナーシップが始まったんです。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
- 2024年1月31日のState of Playで、SIEとの協業として発表
- 「SIEの組織体制は、ジム・ライアンさんの時代とは異なります」。だからこそ2026年6月の通達は「衝撃はさらに大きかった」
- 通達の後に続けると決めた理由の1つは、独立したクリエイターの流れ。「もしコジマプロダクションが崩壊してしまえば…インディーにとっての一歩後退です」
映像の技術と俳優のスキャン
実在の俳優をスキャンして、実写と見分けがつかない人物として登場させます。
- 『DEATH STRANDING』『OD』よりさらに進んだ技術を使う(2025年9月)
- 俳優の取り込みは3Lateral(Epic Games傘下)と続けて組む。2026年9月のポスターにはMetaHuman(Epic Gamesの人物制作技術)のロゴも入った
- 2025年9月、ゲームエンジン上で描画した浜辺美波の静止画を公開
- 2026年初め、スカルスガルドとフレイザーの衣装合わせ、スキャン、カメラテスト
- ゲームエンジンは未定。『DEATH STRANDING』のDecima(ソニー系Guerrilla Gamesのエンジン)を使えるかも未発表
- 監督いわく「自分が作れる中でいちばん売れるタイトル」(2026年9月、米紙のインタビュー)
- エンジンは「まだ本当に決めていません。今もいろいろと試しながら取り組んでいるところです」。Xboxの研究所の最先端技術は「使えるものは何でも使いたい」
キャストと発表日
発表済みは4人。役名と役柄は未発表です。
| 俳優 | 発表日 | 主な出演作 |
|---|---|---|
| ビル・スカルスガルド(主演) | 2026年9月17日 | IT/イット、ジョン・ウィック:コンセクエンス、ノスフェラトゥ |
| チャーリー・フレイザー | 2025年9月23日 | マッドマックス:フュリオサ |
| マ・ドンソク(ドン・リー) | 2025年9月23日 | 新感染 ファイナル・エクスプレス、エターナルズ、DEATH STRANDING 2 |
| 浜辺美波 | 2025年9月23日 | ゴジラ-1.0 |
- スカルスガルドはスウェーデンの俳優。子どもの頃から監督のファン
- 監督は2026年初めのカメラテストで「かなりの手応え」
- 主演が共演者より1年遅れたのは、2025年9月の時点で米俳優組合のストライキの影響で主役が未定だったため
- 浜辺美波は、監督が『君の膵臓をたべたい』からのファン
- 「ゲームのキャスティングはすべて僕が行っており、順調に進んでいます」(2026年9月)
僕はかねてより彼のファンであり、彼も僕のファンということで、共に“新しい冒険の旅に挑戦する”ことになりました。今年の初めに行われた、ビルとチャーリーの衣装合わせやスキャン、カメラテストでは、かなりの手応えを感じました。
小島秀夫監督、コジマプロダクション公式発表(2026年9月17日)
「PHYSINT」は、僕が考えた“造語”です。「フィジント」と読んでください。その他のキャストは、今後も機会を見ては、発表を続けていきます。
小島秀夫監督、X(2026年9月18日)
PHYSINTの読み方と意味
- 読みは「フィジント」
- 監督が作った造語。2026年9月18日に監督自身がXで読み方を示した(投稿は「キャストと発表日」の節)
- 言葉の意味は公式に説明されていない
開発の進み具合
2026年の年頭にプリプロダクション(本制作の準備)へ入りました。
| 工程 | 状態 | 時期 |
|---|---|---|
| 構想と物語 | 完成 | 2026年9月時点 |
| 敵AIなど新システム | 実験中 | 2026年9月時点 |
| 衣装合わせ、スキャン、カメラテスト | 実施済み(スカルスガルド、フレイザー) | 2026年初め |
| 3Dモデル制作 | 進行中 | 2026年9月時点 |
| パフォーマンスキャプチャ(本収録) | 未着手。動きは後で俳優のものに差し替える | — |
| ゲームエンジン | 未定 | 2026年9月20日時点 |
| プレイ映像 | なし | — |
- 2025年は監督が一人で構想、人物設定、キャスティングを進めた。スタジオは『OD』を優先
- コジマプロダクションは約200人。PHYSINTと『OD – KNOCK』を並行して制作
- 「重要な部分のためにごく小さなチームが残り、そのほかのメンバーは全員『OD』へと移動した」。遅れは「特にありませんでした」
- アニメーションチームは主に『OD』に付いている。今の動きは試行錯誤用で、本収録の後に俳優の動きへ変わる
ソニー離脱からXbox移籍までの経緯
2026年6月中旬にSIEから中止の通達が届き、3か月かけて探した新しい販売元がXboxです。Xbox発表の翌日の監督の投稿。
先ほどコジプロの公式からリリースがありましたが、今年の6月中旬に、”制作中の「PHYSINT」のプロジェクトをキャンセルする”という通達が、突然、SIEより届きました。僕にとっても、コジプロにとっても、「PHYSINT」は、大切なプロジェクトであり、なんとしても継続するため、”新しいパートナー”を、この3ヶ月間ずっと模索してきました。
小島秀夫監督、X(2026年9月10日)
同じ日のPlayStation公式の投稿。
After careful consideration, we have made the difficult decision to step away from collaborating with KOJIMA PRODUCTIONS on its project PHYSINT.(慎重に検討した結果、コジマプロダクションのプロジェクト「PHYSINT」での協業から離れるという難しい決断をしました)
PlayStation 公式X(2026年9月10日)
6月のZoom
- プロジェクトは『OD』と『PHYSINT』の2つだけ。契約を1つ失えばチームの解雇か、キャッシュフローが尽きてスタジオが崩壊する心配があった
- 『DEATH STRANDING』後の拡大は銀行融資で支えた。中止が銀行に知られると「大変なことになります」
- 理由の説明は無く、その後SIEからの連絡は「一度もありません」。「これが結論だったのであれば、もう少し早く聞きたかった」
- 「僕は昔からソニーの大ファンです」「ソニーに対して悪い感情はまったくありません」
彼らは、もう『PHYSINT』の開発に資金を出すことはできないと言いました。僕はショックを受けて、「今、なんと言いましたか?」と聞きました。何を言われたのか、すぐには理解できませんでした。…具体的な理由を知らされることはありませんでした。怒りも悲しみもありませんでした。最初に頭に浮かんだのは、「自分のスタジオをどうすればいいのか?」ということでした。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
3か月の立て直し
- 「何よりも優先すべきなのはスタッフです」。約200人のスタッフは『PHYSINT』があって拡大した人数
- 監督、代表の平野真二、齊藤昭義の3人だけで方向を固め、スタッフには伏せた。ファーストパーティ以外と組む選択肢もここで出た
- 3日後にチームのリーダーへ「新しいパートナーを探してくるから心配しないでほしい」。チームを縮小し、一部を『OD』へ
- 翌週、チームは楽しそうに企画提案の資料を作っていた。「うちには本当にタフな人たちがいるんだな」。辞めた人はいなかった
『PHYSINT』のために俳優のスキャンも始めていましたし、協力してもらうアーティストとも話をしていました。そんな人たちに、ゲームがキャンセルされたとは、とても言えません。『P.T.』のときと同じことはしたくなかったんです。…実を言うと、会議のあと、僕が最初にしたのはデスクに戻り、『PHYSINT』のコンセプトを少し書き加えることでした。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
Xboxへの提案
- 持ち込み先はゲーム会社だけでなく、映画スタジオやストリーミング企業も視野に入れた
- 資金だけでなく、技術、宣伝、プレイテストの支援が要ると考えた
- 『OD』で組んでいたXboxへ提案。最初の反応は「この企画提案は素晴らしい。こんな企画提案は見たことがない!」
- 決め手は、ゲームだけでなく映画やアニメまで含む「新しいIPを作ろう」というXboxの考え
- 4月にレドモンドで会った新CEOアーシャ・シャルマとは「意気投合して、将来有望なCEOになるのではないかと感じました」
単にゲームタイトルの企画を持ち込んで「これに資金を出してもらえませんか」と言うのは、非常に古臭いやり方だと思いました……。そうではなく、「僕はこの新しいIPを作っています。映画やドラマ、アニメ、テレビ、コミック、音楽など、あらゆるものを視野に入れたいと考えています。これらすべてを含んだ新しいIPを一緒に作りましょう」と伝えることこそが、進むべき道だと考えたのです。
小島秀夫監督、IGN Japan 独占インタビュー(2026年9月20日)
ソニーは理由を公表していません。Bloombergが9月11日に関係者の話として挙げたのは次の3点です。
- 『DEATH STRANDING』2作の売上がソニーの期待に届かなかった
- PHYSINTが複数の締め切りを逃し、発売が数年先の段階で予算を大きく超える見込みだった
- IPをコジマプロダクションが持つため、PlayStationの恒久的な独占にならない
これに対するコジマプロダクションの声明。
書かれた記事内容のいずれも、公式または記録に残る確かな情報源に基づくものではありません。これらの記事や情報については慎重にご判断いただくようお願いいたします。…ここに改めて明確に申し上げたいのは、当スタジオは健全かつ黒字の状態にあり、『PHYSINT』の開発はXBOXと連携して順調に進められており、PlayStationとの関係も引き続き強固であるということです。
KOJIMA PRODUCTIONS 公式声明(2026年9月20日、IGN Japan 掲載)
ソニー離脱の読みと今後(考察)
監督の「突然」とBloombergの「締め切りと予算」は、どちらかが嘘という話ではありません。両方が本当で、見ていた場所が違う、と読みます。
「突然」と「前から交渉」は両立する
- Bloombergの記者は9月20日に「中止の前からしばらく将来について交渉していた。寝耳に水ではない」と補足した。コジプロは記事を「公式の情報源ではない」としたが、中身は否定していない
- 交渉の場はSIE側の懸念(予算、締め切り、独占)を伝える場で、監督は続くと思っていた。監督自身が「『PHYSINT』は大丈夫だと思っていました」「もう少し早く聞きたかった」と言っている
- 握手した相手のジム・ライアンはすでに退任。監督も「SIEの組織体制は、ジム・ライアンさんの時代とは異なります」。決めた人がいなくなった契約は弱い
俳優のコストは予算の象徴
海外の反応でいちばん割れているのがここです。ハリウッド俳優を毎回起用するから予算が膨らむという批判と、それが小島作品の価値だという擁護があります。
俳優の顔で売る映画型のゲームとして発表された作品なので、そこを削るとPHYSINTの前提が崩れます。当サイトは擁護側の読みです。
- 監督はPHYSINTを「自分が作れる中でいちばん売れるタイトル」と呼ぶ。SIEはその売上を信じなかった。この見立ての差が離脱の核心だと読む
- 『DEATH STRANDING』2作はどちらも時限独占で、IPはコジプロが持つ。SIEから見れば、大金を出しても自分の物にならない
- Xboxはその条件を飲んだ。映画やアニメまで含む「IP」として買ったからで、ゲーム単体の採算では見ていない
ゲーム1本の採算で見ればSIEの判断は分かります。ただ『Fallout』のドラマで当てたXboxは、ゲームの外で回収する計算をしています。どちらが正しいかは2030年代に分かります。
Xboxの狙いはIP、不安はXboxの過去
- 『Fallout』のドラマ以降、Xboxはゲームの外の展開を重視している。監督の「映画、ドラマ、アニメ、コミック、音楽まで含むIP」の提案は、そこに刺さった
- Xboxは自社の大作をPlayStationにも出している。PHYSINTがPlayStationで出ない、とは決まっていない。監督は「XBOXに聞いていただくべき」
- 不安材料は、Xboxが日本の開発者との協業を途中で終えた過去(『Scalebound』の中止、Tango Gameworksの売却)
- ただしコジプロは独立会社で、Xboxは出資者と販売元。相手が降りても別の相手を探せることは、今回そのものが証明した
エンジンはUnreal Engine 5に寄る
監督は「まだ本当に決めていません」と話しています。ただ、状況証拠は1つの方向を向いています。
- DecimaはSIE傘下Guerrilla Gamesのエンジン。SIEが降りた以上、使い続ける根拠が薄い
- 『OD』はUnreal Engine 5とMetaHumanで、Xboxが実装を手伝っている
- 2026年のポスターにMetaHumanのロゴが入った。PHYSINTも同じ土台に寄る合図だと読む
- 決まるのは、実験中の敵AIがどのエンジンで動くかが分かってから
発表からの時系列
| 日付 | 出来事 |
|---|---|
| 2023年12月26日 | コジプロが「SOCIAL STEALTH SYSTEM」を商標出願 |
| 2024年1月31日 | State of Playで発表。SIEとの協業、「アクション・エスピオナージ」 |
| 2024年2月 | 監督が自身の番組で、要望と病気が出発点だと説明 |
| 2025年5月 | フランスの映画誌のインタビューで「あと5〜6年」 |
| 2025年6月26日 | 『DEATH STRANDING 2』発売。PHYSINTの本格開発はこの後 |
| 2025年9月23日 | コジプロ10周年イベントで最初のポスターとキャスト3人を発表 |
| 2025年11月26日 | 雑誌のインタビューで基本の遊びと「新しいギミック」に言及 |
| 2026年1月 | 年頭の挨拶でプリプロダクション入りを表明 |
| 2026年6月中旬 | SIEがコジプロに協業の打ち切りを通達 |
| 2026年9月9日 | XboxがPHYSINTの販売を発表。映画とテレビの協業も含む |
| 2026年9月10日 | SIEがXで離脱を公表。監督もXで通達の経緯を説明 |
| 2026年9月17日 | TGS2026のXbox配信で主演を発表。新ポスターに「仮題」の表記なし |
| 2026年9月18日 | 監督がXで読み方「フィジント」を示す |
| 2026年9月20日 | コジプロが声明。監督がIGNのインタビューで経緯と開発状況を説明 |
発売までに触れておく関連作
| 作品 | PHYSINTとの関係 |
|---|---|
| DEATH STRANDING | コジマプロダクションの1作目。同じ監督とスタジオ |
| DEATH STRANDING 2 | 2025年6月26日発売。この後にPHYSINTが本格始動 |
| OD – KNOCK | コジプロがXboxと作るホラー。PHYSINTと並行開発 |
| メタルギアソリッドΔ(スネークイーター) | コナミのリメイク(2025年8月28日発売)。監督は関わっていない |
変更履歴
新しい発表があるたびに直します。個別の記事はここから増やします。
- 2026年9月21日 公開。東京ゲームショウ2026の主演発表と9月20日の声明までを反映
よくある質問
出典と関連リンク
この記事の事実は次の一次情報で確かめています。引用もここから。
公式
- コジマプロダクション|主演発表(2026年9月17日)
- コジマプロダクション|10周年イベントの発表まとめ(2025年9月)
- Xbox Wire|XboxとKOJIMA PRODUCTIONSがPHYSINTの販売で提携(2026年9月9日)
- Xbox Wire|TGS2026 主演発表(2026年9月17日)
- 商標「SOCIAL STEALTH SYSTEM」(Justia)
監督のX
インタビュー
- IGN Japan|小島監督 独占インタビュー(2026年9月20日)
- anan web|小島秀夫監督のこの一年と、これから(2025年12月)
- Kotaku|Washington Post/IGN の発言まとめ(2026年9月)
- Push Square|HideoTube での発言(2024年2月)
- VGC|「あと5〜6年」(2025年5月)
報道(日本)
- ファミ通|State of Play での発表(2024年2月1日)
- ファミ通|キャスト3人とポスター(2025年9月23日)
- 4Gamer|主演発表と監督の説明(2026年9月17日)
- ファミ通|XBOX ゲームショウ 2026 ブロードキャスト(2026年9月17日)
報道(海外)
- Bloomberg|PlayStation が PHYSINT を手放した理由(2026年9月11日)
- Dexerto|コジマプロダクションの声明(2026年9月20日)
- MP1st|キャスティング募集の報道(2026年4月)
- Notebookcheck|2026年 年頭の挨拶
- Tech4Gamers|『OD』は Unreal Engine 5(Xbox が実装を支援)
- GamesRadar+|Physint everything you need to know(海外の同種の記事)
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